AIメディカルサービス,AI搭載内視鏡画像診断支援ソフトウエア「gastroAI-model G」に関する会見を開催
2023-12-27
(株)AIメディカルサービスは,2023年12月26日(火)に同社の内視鏡画像診断支援ソフトウエア「gastroAI-model G」が製造販売承認を取得したことを受け,同日17時からオンラインにて製品に関する記者説明会を開催した。
最初に,同社経営企画責任者の金井宏樹氏が会社概要と承認を受けたgastroAI-model Gについて説明した。2017年創業の同社は,消化器領域を中心にしたがんの内視鏡AIの開発を行うベンチャー企業である。創業者で代表取締役CEOの多田智裕氏は,東京大学医学部卒業で埼玉県さいたま市において「ただともひろ胃腸科肛門科」を開業する消化器外科の臨床医でもある。AIメディカルサービスでは,日本国内やアメリカ,シンガポールなど世界100以上の共同研究機関のサポートの下,ディープラーニング技術を活用して内視鏡AIの開発を続けてきた。gastroAI-model Gは,2021年に医療機器製造販売承認の申請を行い,2年半を経て今回の承認取得となった。金井氏は,「内視鏡検査のAI支援によって早期胃がんの見逃しを低減することで,少しでも世界の患者を救えるように貢献したい」と述べた。
続いて医療規制統括部門長の田中秀典氏が,製品の詳細と製造販売承認取得に至る経緯を説明した。gastroAI-model Gは,薬事承認申請のプロセスにおいて,当初「腫瘍性・非腫瘍性を鑑別するAI」として性能評価試験を行った。ここでは,生検した病変に対する感度を主要評価項目,特異度を副次評価項目とし,AIと専門医,非専門医で行った3群並行群間比較では,感度は高い成績を出したものの特異度が設定した目標値に届かなかった。そこでPMDA(医薬品医療機器総合機構)とも協議し,「生検等追加検査を検討すべき病変候補を検出するAI」として2023年6月末に再申請を行い,今回の承認に至った。
gastroAI-model Gは,2024年3月頃に製品として発売する予定だ。同社では,今後も腫瘍の鑑別や検出性能の向上,解析対象器官(大腸,食道など)の拡大,販売地域の拡大など,内視鏡AIを核として事業拡大を進めていく。
●問い合わせ先
(株)AIメディカルサービス
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