代表取締役社長に就任する一條啓介氏（左）と
現・代表取締役社長の⼤須賀　健氏（右）

コニカミノルタジャパン（株）は，2023年4月1日付で代表取締役社長を交代することを発表した。新たな代表取締役社長には，常務取締役・ヘルスケアカンパニープレジデントの一條啓介氏が就任し，現・代表取締役社⻑の⼤須賀　健氏は取締役（非常勤）となる。2023年3月1日（水）には，同社の本社セミナールーム（東京都港区）で両者による記者会見が行われた。

記者会見では，まず代表取締役社⻑を退任する大須賀氏が挨拶に立った。大須賀氏は，2020年4月の代表取締役就任からの3年間を振り返り，「就任が新型コロナウイルス感染症に伴う緊急事態宣言などと重なり，危機対応への奔走から始まった。さらに，その後の半導体の供給問題などに直面し，苦労の多い期間だった」とした上で，その中でも顧客やパートナーなどとの厚い信頼関係を維持できたことに感謝を示した。また，3年間の中期経営計画「DX2022」が2023年3月で終了するのを機に，代表取締役社長を交代する良いタイミングであると判断したと述べた。

⼤須賀　健 氏

続いて，新たに代表取締役社長に就任する一條氏が登壇し，就任にあたっての抱負などを述べた。一條氏は，1992年にコニカ（株）〔現コニカミノルタ（株）〕に入社後，2度の海外赴任も含め，一貫してヘルスケア事業に携わり，2017年にコニカミノルタジャパンのヘルスケアカンパニー営業推進部長に就任。X線画像診断システムや医療ITサービスなどの国内市場の拡販に注力し，2020年に現職に就任した。一條氏は，特に大切にしている点として，(1) 強みに焦点を当て，それらを基点とした価値提供に注力すること，(2) 複合的な価値提供による真の課題解決，の2点を挙げ，社員一人ひとりが顧客の課題解決を通じて社会課題解決の一助を担っているという気概と誇りを持てることが重要であるとした。また，同社は各領域の事業が融合的であることを特徴とし，例えば医療施設を1つのオフィスととらえ，従来のヘルスケアソリューションのみならず，ドキュメント関連サービスを提供するなど，同社全体としての価値提供を検討していきたいと述べた。さらに，ヘルスケア領域では，CTやMRI装置などの大型装置などを有する他社とのアライアンスを積極的に進めており，今後は他領域でも同様にアライアンスによるソリューション展開を図る方向性にあることが示された。

一條啓介 氏