バルコ,最新ディスプレイなどを紹介するメディアカンファレンスを開催
2022-3-31
ショールームに再現された”Nexxis”による
映像配信/画像統合システム
バルコ(株)は,最新ディスプレイや映像配信/画像統合ソリューションを紹介するメディアカンファレンスを2022年3月30日(水)に同社内(東京都大田区)で開催した。カンファレンスでは,最初に代表取締役社長兼メディカルイメージング事業部長の加藤浩典氏が登壇し,同社の概要や展望について紹介した。加藤氏は,同社の主なビジネス領域であるエンターテインメント,エンタープライズ,ヘルスケアのうち,ヘルスケアはコロナ禍の影響をさほど受けることなく安定しており,日本でも売り上げの1/3強がヘルスケア領域によるとした。また,同社のヘルスケア部門をサージカル&モダリティ部門とメディカルイメージング部門に分割したことを発表した。
次に,メディカルイメージング キーアカウントマネージャーの増子由康氏が,新しく発売したデジタルパソロジー向けディスプレイを始めとする,さまざまな診断用ディスプレイ製品について紹介した。27インチ8MP超高解像度ディスプレイ「MDPC-8127」は同社初のデジタルパソロジー向けディスプレイで,デジタルパソロジーで初のFDA使用許可を取得,全世界で展開している。10億7000万色のカラー表示が可能で,医用画像表示用ディスプレイ「Nio Fusion 12MP」に搭載された高速画像表示機能“RapidFrame”を搭載,ブレを最小限に抑え,パーンやズームを簡単に操作できるのが特徴である。増子氏は,MDPC-8127について2022年に国内で本格的に導入予定だと述べた。また,Nio Fusion 12MPや「Coronis Uniti」などのマンモグラフィ向けディスプレイ,「Coronis Fusion 6MP」などのPACS向けディスプレイのラインアップのほか,同社独自の画像観察ワークフローサポートツール“IWT(Intuitive Workflow Tools)”や品質管理ツール“MediCal QAWeb”を紹介。IWTのうち,読影現場では画面内のアプリケーションごとに異なる輝度を割り当てる“AAM(Application Appearance Manager)”が特に高い評価を得ており,新発売のデジタルパソロジー向けディスプレイやマンモグラフィ向けディスプレイにも搭載されていることをアピールした。
続いて,サージカル&モダリティ事業部長の今井勝正氏が,非圧縮IPビデオソリューション“Nexxis”を始めとする映像配信/画像統合ソリューションや,サージカルディスプレイについて紹介した。Nexxisは,非圧縮,広帯域10Gbps IPで,ノイズや遅延のない画像提供を実現。医療規格に対応し,手術室などで使用可能なほか,4Kや3Dなどの最新の映像信号にも対応しており,2021年までに全世界で4000以上,うち日本では約500の血管撮影室や手術室へのインストールを達成している。アンギオ/X線TV手術室向けソリューション“Nexxis IVR Solution”や,操作室のワークフローを改善し,簡便に院内映像配信ソリューションを構築する“Nexxis WorkSpot”に加え,今回,“Nexxis Live”が新たにリリースされた。Nexxis Liveは,手術室内の映像や音声をリアルタイムかつ双方向で外部に配信可能なライブシステムで,アノテーションやチャット機能などにより,エキスパート医師による技術支援や学生へのバーチャル講義などに活用できる。今井氏は,「手術室や検査室,操作室に対応し,院内外への配信が可能となったことで,Nexxisシステムはコンプリートしたのではないか」と述べた。また,新製品の27/32インチ4K UHDサージカルディスプレイも紹介された。
各氏の発表後には,同社ショールームにおいて各製品のデモンストレーションが行われた。
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バルコ(株)
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