フィリップス・ジャパン,事業戦略発表会2022を開催
2021-12-10
説明会では,堤 浩幸社長による
プレゼンテーションが行われた
(株)フィリップス・ジャパンは2021年12月8日(水),「事業戦略発表会2022」を東京會舘(東京都千代田区)ならびにオンラインで開催した。発表会では,代表取締役社長の堤 浩幸氏が登壇し,コロナ禍でヘルスケア・テクノロジーやインフォマティクスの深化が加速する中での戦略的活動の振り返りを行うとともに,2022年の事業戦略について発表した。
同社は,顧客が期待する製品の供給のみならず,ビジョンを提示し,顧客と一体となって事業を創造するデジタル変革(DX)パートナーとなることをめざしている。同時に,2030年のSDGs達成に向けて収益の25%を循環型ビジネスで実現するため,リファーブリッシュ製品や,定額料金でMRI・血管撮影装置の保守やアップグレードを行うTechnology Maximizerなどの循環型製品・サービスポートフォリオの拡大を図っている。堤社長は,同社の現状をこのように述べた上で,2021年までの具体的な戦略的活動として,(1) パートナー企業とのエコシステムの構築継続,(2) 日本発のイノベーションの開発,(3) M&Aを含む戦略的投資,(4) 企業文化の強化と多様性,(5) 持続可能な循環型社会の実現(ESG/SDGs)に取り組んできたことを報告した。そのうち(1)については,あおもりヘルステックコンソーシアムで協働する青森市の小野寺晃彦市長が,「健康まちづくり」事業についてビデオメッセージを通じて紹介した。また,2018年に包括的提携契約を締結した東北大学が,ロイヤルフィリップスが主催するイノベーション推進のためのプログラム“Clinical Research Board(CRB)”の日本初の認定パートナーとして選定されたことを受け,新たに7年間の戦略的研究契約を締結したことが同日発表され,東北大学病院の冨永悌二院長がビデオメッセージでコメントを寄せた。さらに,戦略的投資の一環として,(株)インテグリティ・ヘルスケアと資本業務提携を行うことも発表された。両社は,遠隔モニタリングとオンライン診療をサポートする遠隔医療システム「eHomeCare」を共同開発しており,今回の連携強化を受けて堤社長は,「在宅診療のスタンダードモデルとなるようなプラットフォームを共同開発し,withコロナの時代に有用なソリューションを提供していきたい」と述べた。
続いて,2022年の事業戦略が発表された。堤社長は,疾患予防ソリューションや医療データの提供により,消費者・患者自身の健康へのモチベーション向上を支援することが重要であるとした上で,患者のクリニカルデータと医療機器・病院のオペレーションデータを統合解析し,最適なケアを提供するHealth Informaticsランドスケープを示した。また,そのための戦略的フォーカス領域として,(1) あらゆるベンダーとの統合・連携を実現するデータ連携ソリューションの強化,(2) グローバルなサイバーセキュリティ対策,(3) 遠隔診療・モニタリングの「eHomecare+」,(4) 画像診断・検査のワークフローに完全統合し,より正確な検査を実現する人工知能(AI)搭載の“Smart Imaging System”,(5) 仙台に設置されたイノベーション開発拠点「Co-Creation Center」の機能強化,などを挙げ,コロナ禍でも人々がより健康になれる具体的なソリューションを実現し,ともに運用していきたいと展望を述べた。
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