シーメンスが,新型MRI「MAGNETOM Lumina」「MAGNETOM Altea」のプレスセミナーを開催
2019-3-20
ハイエンドクラス3T MRI「MAGNETOM Lumina」
シーメンスヘルスケア(株)は2019年3月19日(火),東京本社(東京都品川区)において,3月12日に発表したばかりの新型MRI「MAGNETOM Lumina」「MAGNETOM Altea」のプレスセミナーを開催した。MAGNETOM Luminaは3T,MAGNETOM Alteaは1.5T装置で,RSNA 2018で発表された。同社では,MRIのラインアップを研究用と臨床用に大別しており,MAGNETOM Lumina,MAGNETOM Alteaいずれも,臨床用装置のハイエンドクラスに位置づけられる。プレスセミナーでは,ダイアグノスティックイメージング事業本部MR事業部の宇根田宏徳氏が,製品のコンセプトや搭載される技術などについて解説した。
|
|
発表されたばかりのMAGNETOM Lumina,MAGNETOM Alteaは,再現性と生産性の向上をコンセプトにして開発された。このコンセプトを実現するのが,研究用プレミアムクラス3T MRI「MAGNETOM Vida」に採用された“BioMatrix Technology”の搭載である。BioMatrix Technologyは,被検者の性別や年齢,体格などの生理的特性に影響されることなく,再現性の高い,高画質画像を臨床の場に提供する。MAGNETOM Lumina,MAGNETOM Alteaには,BioMatrix Technologyの技術として,“BioMatrix Sensors”と“BioMatrix Tuners”が採用された。BioMatrix Sensorsは,被検者が寝台に横たわると,寝台に内蔵されたセンサが呼吸を自動的にモニタリングする。これにより,呼吸同期撮像も行える。従来の検査では,ナビゲーターエコーの設定や呼吸ベルトの装着といった作業があったが,これらが不要となり,検査時間の短縮が可能となる。また,BioMatrix Tunersの“Coilshim”は,頭頸部の形状によって生じる静磁場の不均一を補正するために,高精度のシミングを可能にしたシムコイルを頭頸部コイルに内蔵した。このコイルによって安定した脂肪抑制効果を得られる。同じくBioMatrix Tunersの“SliceAdjust”は,スライスごとに適切なシミングを行い,拡散強調画像や脂肪抑制併用TSE画像の画質を向上する。MAGNETOM LuminaとMAGNETOM Alteaでは,これらのBioMatrix Technology”の搭載により,きわめて高い再現性を実現した。
一方,生産性の向上する技術としては,高速撮像のアプリケーションをパッケージ化した“Turbo Suite”がある。その中でも特色があるのが“SMS(Simultaneous Multi-Slice TSE and DWI)”である。SMSは,多断面同時励起・データ取得を行う。データのアンダーサンプリングを伴わない高速化技術であり,ルーチン検査の撮像時間を大幅に短縮する。このSMSにより,膝関節のルーチン検査ならば45〜50%時間を短縮でき,生産性の向上につながる。このほか,ガントリに配置されたタッチパネルからワンタッチで自動ポジショニングを行う“BioMatrix Select&Go”も,検査効率の改善に寄与する。
なお,MAGNETOM LuminaとMAGNETOM Alteaは,2019年4月12日(金)〜14日(日)にパシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催される2019国際医用画像総合展(ITEM in JRC 2019)で展示される。
●問い合わせ先
シーメンスヘルスケア(株)
TEL 0120-041-387
www.healthcare.siemens.co.jp