PHR基盤を利用した妊産婦向けの情報提供サービスを富士通とNTTドコモが連携して提供
2019-3-13
PHRを活用したサービスで協業。
富士通第二ヘルスケアソリューション事業本部
ビジネス戦略統括部の山田直樹氏(左)と
NTTドコモスマートライフビジネス本部
ライフサポートビジネス推進部の村上伸一郎 氏(右)
富士通(株)と(株)NTTドコモは,産科医療機関向けの妊産婦情報提供サービスである「妊婦健診 結果参照サービス」の提供を2019年4月1日から開始する。新サービスでは,富士通が2019年2月から提供を開始した健康医療情報管理基盤「FUJITSU ヘルスケアソリューション Healthcare Personal service Platform」上で産科医療機関の健診結果や超音波画像を管理し,妊産婦がNTTドコモのスマートフォン向けアプリ「母子健康手帳アプリ」から参照可能な環境を提供する。
2019年3月12日に富士通本社(東京都港区)で行われた記者説明会で,富士通第二ヘルスケアソリューション事業本部ビジネス戦略統括部の山田直樹統括部長は,今回のサービス提供のねらいについて,「核家族化と出生数の減少で妊産婦の孤立が懸念されている。また,周産期を扱う医療機関も出産数の減少や他院との差別化など厳しい経営を迫られているのが現状だ。新サービスは,いつでもどこでも情報にアクセスできる環境を提供することで妊産婦の不安を解消すると同時に,医療機関としての差別化や業務の効率化を支援する。Healthcare Personal service Platformの堅牢なセキュリティや電子カルテとの連携性の高さと,多くのユーザーを持つNTTドコモのサービスを組み合わせることで,ユーザーにとって安心で利便性の高い仕組みの提供が可能になった」と述べた。
母子健康手帳アプリは,NTTドコモとNPO法人ひまわりの会が2016年から提供しているスマートフォン向けのアプリで,紙で提供されている母子健康手帳の情報をデジタルで管理できるほか,自治体や専門家からの妊娠週数にあわせた情報配信などの機能も搭載している。今回の提携についてNTTドコモスマートライフビジネス本部ライフサポートビジネス推進部の村上伸一郎部長は,「NTTドコモのヘルスケア事業としては,母子健康手帳アプリのようなニーズ特化型アプリでは“おくすり手帳”を提供しており,OEMを含めて導入薬局数5500店舗の実績がある。そのほか,ダウンロード数240万の一般向けの“dヘルスケア”を提供しており,オープンIDであるdアカウントを中核としてデータを一元管理することで,シームレスなヘルスケアプラットフォームを提供できるのがわれわれの強みだ」と述べた。
今後,両社はそれぞれの強みを生かしてメディカル・ヘルスケア分野でさらなる協業をめざしていく。会見では,協業の具体的な内容については明らかにされなかったが,PHRの基盤を生かすことでライフタイムをカバーする多様なサービスの展開が期待される。
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