エヌビディア,「NVIDIA DEEP LEARNING SEMINAR 2018」開催
2018-5-14
会場の様子
エヌビディア合同会社による「NVIDIA DEEP LEARNING SEMINAR 2018」が2018年4月24日(火),ベルサール高田馬場(東京都新宿区)で開かれた。同セミナーは,2018年3月28日から4日間,米国カリフォルニア州サンノゼで開催されたエヌビディアのGPU技術イベントである「GTC 2018シリコンバレー」の内容から,ディープラーニングに関する話題をピックアップして日本語でセミナー形式で紹介した。
「GTC 2018の基調講演から」を講演したエヌビディアの日本代表兼米国本社副社長である大崎真孝氏は,GTC 2018で行われたエヌビディア創業者 でCEOのジェンスン・フアン氏による基調講演の内容をダイジェストで紹介した。GTC 2018は,エヌビディアのGPUコンピューティングの最新動向を紹介するイベントで,600を超える技術セッション,150社の企業展示があり,全世界から8300人以上が参加した。初日に行われたフアン氏の基調講演は2時間半を超え,講演を収録した動画の再生回数は55万ビューに上っているという。大崎氏は,基調講演で発表された「NVIDIA DGX-2」は“史上最大のGPU”であり,自動運転やメディカルイメージングを進化させるディープラーニングシステムに最適化されたシステムであると述べた。講演では,自動運転技術やロボティクスなどGPUコンピューティングによるさまざまな事例が取り上げられたが,メディカル関連ではエヌビディアのスーパーコンピュータを用いた医用画像の大規模解析の「CLARAプロジェクト」を紹介した。CLARAプロジェクトは,エヌビディアのスーパーコンピュータを利用してディープラーニングやAIによる組織の自動認識やデノイズなどの画像処理プラットフォームを提供するもの。クラウドの仮想GPU環境で利用できるため,現状のCTやMRI,超音波といったモダリティから出力された画像データを転送することで,さまざまな画像処理の効果を得られることが特徴だ。
|
また,エンタープライズ事業部の山田泰永氏が講演した「INCEPTIONプログラムのご紹介と最新情報」では,エヌビディアがディープラーニングの開発に取り組む企業を支援するINCEPTIONプログラムの内容が紹介された。INCEPTIONプログラムでは,さまざまな産業や領域でディープラーニングでの開発に取り組むスタートアップ企業や技術パートナーを支援し,イノベーションを加速してビジネスの拡大をめざすもの。GTC 2018では,INCEPTIONプログラムの企業が参加して「INCEPTION AWARD」が行われた。INCEPTION AWARDでは,総額100万ドルの賞金に対してヘルスケア,エンタープライズ,ロボティクスの3分野で全世界200社以上の応募から最終選考に残った6社が競い,各分野で合計3社が最優秀賞を受賞した。ヘルスケア分野で受賞したのが,MRIやPETの画像をより少ないデータ量で画像再構成するアルゴリズムを開発したSUBTLE MEDICALである。クラウドサービスとして提供され,既存装置の画像を低コストで,高速化や低被ばくを可能にすることが評価された。
|
そのほか,プログラムでは「これから始める人のためのディープラーニング基礎講座」や「GTC 2018で発表されたディープラーニング最新情報/GPU技術最新情報」など,ディープラーニングの基礎から最先端の情報や,自動運転技術の動向などが紹介された。
●問い合わせ先
NVIDIA PR 事務局(イニシャル内)
TEL 03-5572-7306
Email:nvidia@vectorinc.co.jp