日本IHE協会が「IHE-J 2017 コネクタソン」を実施
2017-9-28
41社69システムが参加したIHE-J 2017 コネクタソン
一般社団法人日本IHE協会は2017年9月24日(日)〜29日(金)の6日間の日程で,都立産業貿易センター台東館(東京都台東区)において,「IHE-J 2017 コネクタソン」を実施した。IHEは, Integrating the Healthcare Enterpriseの略称で,医療情報システムの相互接続性を確保するための国際的な活動である。国内では,日本IHE協会が中心となって活動を推進している。主な活動の一つであるコネクタソンは,医療情報システムや医療機器を接続するための仕様であるテクニカルフレームワークを実装した製品が,正しく情報を送受信できるかテストする場である。そのため,テストに合格すると,実際の臨床現場でも,安定してシステムや医療機器を接続・連携できる。なお,コネクタソンとは,長時間かけて接続テストを行うことから名付けられた,“connect(コネクト)”と“marathon(マラソン)”を組み合わせた造語である。
今回のコネクタソンは,2017年2月にスケジュールが公表され,以降ベンダーのワークショップ,参加申し込み,参加ベンダー対象のワークショップ,事前検証ツールの配布,事前検証テストの結果提出などを経て実施された。また,参加ベンダー数は41社で,参加システム数は69システムに上る(すでにテストに合格している3社の3システムがサポーティブ参加となる)。テストの進捗状況は,“Gazelle”と呼ばれるソフトウエアで管理され,(1)1つのテストシナリオで3社以上と接続,(2)アクタ・プロファイルで指定されたすべてのテストシナリオを実施,(3)同一システムが複数参加する場合は結果を合算,によって合否が判定される。最終的な結果は,2017年10月中に公表される予定。
また,今年度の対象部門(ドメイン)とプロファイルは次のとおりである。
・放射線部門:SWF.b,CPI,ARI,KIN,MAMMO,PDI,IRWF,REM
・臨床検査:LTW,LTW-MB,LBL,LDA,LPOCT,LAW
・循環器:CATH,IVI,ECHO,ECG
・ITインフラストラクチャ:CT,ATNA,PAM,PLT,PDQ,PDQ V3,PIX V3,XDS.b,XDS-I.b,XUA,XCA,XCA-I,XCPD
・放射線治療:BRTO2
・内視鏡検査:EWF
・患者ケアデバイス(PCD):DEC,ACM,PDVQ(Assign Location)
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なお,9月27日には,第66回IHE勉強会とコネクタソンの見学会が同じ建物内の台東区民会館ホールで開催された。勉強会では,日本IHE協会代表理事の安藤 裕氏が挨拶したほか,臨床検査,ITインフラストラクチャ,患者ケアデバイス,放射線部門の検証について,担当委員から説明があった。また,DICOM Standards CommitteeでCo-chairと務めるフィリップスヘルスケアのJeroen Medema氏が,DICOM適合性宣言書などについて解説。さらに,American College of Radiology(ACR)のJim Philbin氏が,近年利用が進んでいるDICOMデータの送受信を容易にするHTTPプロトコールのDICOMwebを紹介した。
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●問い合わせ先
一般社団法人日本IHE協会
事務局
TEL 03-5840-9878
http://www.ihe-j.org
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