会津若松市でIoTを活用したヘルスケアプラットフォームの実証事業がスタート
2016-11-7
福島県会津若松市では,IoTを活用したヘルスケアプラットフォームの実証事業を開始した。2016年9月から市民のモニターを募集。約100名が参加して11月から本格的に始動した。11月4日(金)には,都市センターホテル(東京都千代田区)で記者説明会を開始し,事業の概要を発表した。
この「会津若松スマートウェルネスシティ IoTヘルスケアプラットフォーム事業」は,総務省の施策である「身近なIoTプロジェクト」における「IoTサービス創出支援事業」に採択された全国8事業のうちの一つ。2015年度補正予算から4200万円を用いる。会津若松市のほか,会津若松スマートシティ推進協議会,アクセンチュア(株),損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険(株),(株)おいしい健康,福島県立医科大学会津医療センター,竹田綜合病院,会津中央病院,会津大学など20以上の行政,企業,医療機関,教育機関が参加する。
具体的な事業内容としては,「会津若松+」という市民向けポータルサービスを活用し,モニターとして参加する市民が,生体情報や睡眠,服薬といったデータを一元管理し,スマートフォンなどから参照できる。将来的には,利用者の承諾を得た上で,事業者間でデータの共有ができるようにして,さらに個別化したサービスの提供が可能になる。モニター市民は,ニーズに応じ,おいしい健康による献立作成などのWebサービスや,損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険の健康情報提供サービスを利用できる。サービスを受けるために,モニター市民には,スマートウォッチや睡眠モニタリング機器,薬箱センサーが用意される。これらのIoT機器を用いて,各種データが事業者側に取得され,個々の利用者に合ったサービスが提供される。次年度以降は,食生活改善サービス,健康増進サービスの展開を想定しており,2020年以降には全国展開をめざすという。また,本事業を通じて,IoT機器によるデータ取得・利用の仕組みの整備,データ相互活用の技術的実証,持続可能なビジネスモデルの確立,ステークホルダーの巻き込み,医療アナリティクスの人材育成を図るとしている。
記者説明会には,会津若松市長の室井照平氏のほか,総務大臣補佐官の太田直樹氏,アクセンチュア公共サービス・医療健康本部ヘルス&ソーシャルケアデザイングループ統括マネジング・ディレクターの武内和久氏が出席した。室井氏は,高齢化や景気低迷という会津若松市の現状を説明した上で,同市が進める「スマートシティ会津若松」による産業創出,地域活性化,人材育成といった取り組みを紹介した。また,太田氏は,IoTに関する総務省の施策について説明を行った。
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