LINQUAとMEDiPlazaが展示会「未来の医療ICTを体感しよう!」を開催
2016-9-26
18社が出展して賑わう会場
(有)ソフィアインターナショナルが運営するWebサイトLINQUA(リンクア)とメディキャスト(株)が展開するMEDiPlaza(メディプラザ)は,2016年9月25日(日),日本橋ライフサイエンスハブ(東京都中央区)において,「未来の医療ICTを体感しよう! 医療関係者の力でつなげる・ひろめる・つくる展示会」を開催した。リンクアは,ヘルスケア分野のIT製品などを紹介するWebサイト。メディプラザも,「医療とITをつなぐショールーム」としてWebサイトや福岡市で展示場を運営している。このコラボレーション企画は,ITを活用したデータ共有により医療者・患者・行政などがメリットを享受できる医療現場をめざすことを目的に開催された。電子カルテシステムや予約システム,SNS,遠隔診療支援サービスなどを手がける18社が参加して,製品展示・デモンストレーションを行ったほか,ゲストスピーカーによる講演が3題設けられた。
最初の講演では,「iPadとNFC型活動量計を用いた,医療・健康情報の見える化・共有化による行動変容への試み」をテーマに,宮川一郎氏〔習志野台整形外科内科理事長/メディカクラウド(株)代表取締役〕が登壇した。宮川氏は,医療崩壊と言われる中,今後は患者中心の医療が必要になるとして,2010年に開発したiPadを用いた問診票“OWL”を紹介。また,2014年からはNFC型活動量計に診察券の機能を持たせた健康タイムカードを運用し,健康増進に効果を生んだと報告した。さらに,宮川氏は,ショッピングモールと提携した健康ポイントカードの実証実験の結果を説明し,患者,利用者に行動変容を促すことが可能なITの重要性を示唆した。
続いて,小川智也氏〔MRT(株)取締役副社長/医師〕が,「MRTの取り組みと遠隔相談・かかりつけ医診療について」をテーマに講演した。MRTは,東京大学医学部附属病院の医師らが中心となり,医師や看護師の人材紹介会社として,2000年に設立された。2016年2月にはスマートフォンやタブレットを用いて患者らが医師に診断・治療や健康に関する相談を行える遠隔診療サービス「ポケットドクター」の提供を開始。展示会開催の時点で,1340施設から賛同を得て,登録医療施設は300となっている。小川氏は,ポケットドクターのサービス概要について紹介したほか,東京電力福島第一原子力発電所事故における健康相談での有用性などを報告した。
3番目に登壇した楊 浩勇氏〔スマイル眼科クリニック理事長/(株)メディ・ウェブ代表取締役会長〕は,「レセコンから電子カルテ,そして診療業務支援システム(PMS)普及の時代へ」をテーマに講演した。楊氏は,長年の電子カルテシステム・レセプトコンピュータの開発経験から,その機能に限界があると感じ,これらのシステムから得られるデータを医師のニーズに合わせて業務支援するソフトウエアを試作。経営分析,診療分析,患者サービスの向上が可能な診療業務支援ソフトウエア(practice management system:PMS)を開発した。2012年からはメディ・ウェブが診療業務支援クラウドサービス「3Bees」を開始。診療予約・順番管理,患者とのコミュニケーション,受付業務の効率化,経営分析・患者満足度調査といった機能を提供している。すでに4500施設が登録しており,(株)エスアールエルや(株)ニチイ学館からの協賛を得ている。楊氏は,これらの概要を紹介した上で,2016年11月から3Beesのサービスとして提供するレセプトコンピュータのデータを分析するツール“Beeコンパス”について説明した。
当日は,診療所の医師など多数が参加し,展示会と講演会共に,盛況であった。
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