GEヘルスケア・ジャパンと島津メディカルシステムズが合同展示会を開催
2016-8-15
プライマリケア市場向けのRevolution ACT
GEヘルスケア・ジャパン(株)と島津メディカルシステムズ(株)は2016年8月4日(木),5日(金)の2日間,医療機器販売会社を対象とした合同展示会「2016年夏の医療機器展示祭り」を開催した。この展示会は,両社が協業して診療所や中小規模病院などのプライマリケア市場向けに,CTなどの画像診断装置や電子カルテシステムなどを提供していくための初の試みとして行われた。現在,GEヘルスケア・ジャパンは,CTや超音波診断装置,全身X線骨密度測定装置などを医療機器販売会社を通じて,プライマリケア市場向けに展開している。一方,島津メディカルシステムズは,X線撮影装置や診療所向け電子カルテシステムなどを販売している。展示会を通じて,両社の幅広いラインナップを医療機器販売会社にPRするのがねらいだ。
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8月4日の展示会で挨拶に立った島津メディカルシステムズ代表取締役社長の中西康彦氏は,2016年に創業50周年を迎えたことについて触れた上で,今後もGEヘルスケア・ジャパンと連携してプライマリケア市場に製品を 提供していきたいと述べた。また,GEヘルスケア・ジャパン代表取締役社長兼CEOの川上 潤氏は,日本の医療は大きな課題を抱えており,2025年に向けて政府が進めている機能分化と連携による医療提供体制の構築では,プライマリケアの充実が重要であると説明。その上で,プライマリケア市場に向け,低価格で,ワークフローが向上する高機能な製品を提供していきたいと挨拶した。
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展示会では,8月2日に発表されたばかりのGEヘルスケア・ジャパンの最新CT「Revolution ACT」も紹介された。Revolution ACTは,プライマリケア市場をメインターゲットにして開発された16列32スライス装置。「Brivo CT385」の後継機に位置付けられるが,上位機種のブランド名である「Revolution」が与えられた。高齢者など身体の不自由な被検者に負担をかけない容易でスピーディな検査を可能にしている。その主な技術的特長としては,第三世代に進化した“デジタルチルト”機能が挙げられる。通常のガントリのチルトでは,被検者を正面仰向けにして撮影をしていたため,ポジショニングが困難な場合があった。しかし,Revolution ACTでは,デジタルチルトにより被検者の楽な姿勢で撮影をして,後から画像補正を行える。これにより,位置決めの容易になって,検査時間の短縮も可能になる。また,頭部16秒,胸部8.6秒での撮影が可能で,静止が困難な高齢者の検査に威力を発揮する。
Revolution ACTには,被ばく低減のための技術も多く採用されている。新開発のフルデジタルDASにより,ノイズを抑えた高画質化を実現。逐次近似応用画像再構成法の“ASiR”と組み合わせることで,被ばく線量を抑えつつ高精細な画像を得ることができる。さらに,放射線感受性の高い水晶体や乳腺などを保護するために身体の前面の管電流を調整してX線量を抑える“ODM”機能も搭載されている。このほかにも,患者説明用の3D画像を容易に作成できる“ワンクリック3D”機能を持つワークステーションが組み合わされるなど,マンパワーの限られた診療所や中小規模病院といったプライマリケアを担う医療機関に適した装置となっている。
GEヘルスケア・ジャパンは,Revolution ACT以外にも,プライマリケア市場向けの超音波診断装置として,スクリーニングに適した汎用機「LOGIQ P7」とモバイルでの利用が可能なポータブル機「LOGIQ e V2」を展示。骨粗鬆症の診療に特化した,奥行き80cmのコンパクトな全身用X線骨密度測定装置「Chorale」も紹介していた。一方,島津メディカルシステムズは,(株)島津製作所のビューワ一体型診療所向け電子カルテシステム「SimCLINIC T3 α」,X線一般撮影装置「X’sy Pro EFX version」とキヤノン(株)のワイヤレスFPD「CXDI-701G Wireless」を組み合わせて,オーダから撮影,画像確認までのワークフローを効率化するシステム「SMS-Link」のPRを行っていた。
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