Canon EXPO 2015 Tokyo
2020年に向けたビジョンを先進の技術やソリューションで紹介
2015-11-5
来場者は入場口から19の展示エリアを
めぐることで,キヤノンのビジョンを体感できる。
キヤノン(株)/キヤノンマーケティングジャパン(株)は,2015年11月4日(水)〜6日(金)までの3日間にわたり,東京国際フォーラム(東京都千代田区)にて「Canon EXPO 2015 Tokyo」を開催した。Canon EXPOは,主要な技術・製品の展示を通して同社のめざすビジョンを紹介するプライベートショーで,2000年から5年ごとに開催されている。4回目となる今回は「2020年の東京へ,期待される価値を求めて」をテーマに,業種・分野別に19の展示エリアで構成。来場者はこれらを巡ることで,映像文化の発展やビジネス革新の技術など,キヤノンの考える未来像を体感できるようになっている。また会期中には,「社会インフラ」「グローバル」「オリンピック」の3つのキーワードに関する特別講演や,テーマや業種・分野別に24のセミナーも企画された。
地下展示ホールに設けられたヘルスケアの展示エリアでは,「人に優しい,医療情報の見える化を」をテーマに,最新のワイヤレスFPDなど製品の展示とともに,画像医療ITや3D医用画像ソリューション,眼底撮影など開発中の技術やデバイスのコンセプト展示が数多く行われた。
DR関連のコーナーでは,シンチレータにCslを採用した低線量・ワイヤレスモデルのラインナップ「CXDI-401C Wireless」「CXDI-701C Wireless」「CXDI-801C Wireless」を展示し,病室や手術室など検査室以外の院内,また災害時や在宅医療にも対応できることを紹介。あわせて画像診断を支援する技術として経時差分画像を得られるソフトウエア「Extageサブトラクションシステム」や,開発中のデジタルトモシンセシスなどを展示した。
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エリア中央に設けられたステージでは,医用画像クラウドサービス基盤「Medical Image Place」を活用したこれからの医用画像ITサービスについてのプレゼンテーションが行われた。画像や検査結果を一覧できる俯瞰機能を搭載したクラウドソリューション「統合医療画像管理システム」(2016年3月より提供開始予定)や解析ソフトウエアなどにより,医師の業務効率や医療の質を向上させるだけでなく,患者にとっても医療情報の見える化が実現することを紹介した。同じように患者の理解を深め,治療前計画において医師を支援するソリューションとして,3Dモデリングのコーナーも設けられた。2014年よりキヤノングループとなった(株)AZEの3Dワークステーション「AZE VirtualPlace」と,AZE VirtualPlaceで画像処理されたデータで作成された3Dモデルが展示された。
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開発中の技術・デバイスとしては,乳房専用CTや光と超音波により血管を三次元的に可視化する技術,病院受付・健診データ収集システムなどのコンセプト展示が行われた。検診での使用をイメージして開発されている乳房専用CTは,立位で乳房を圧迫することなく撮影することで,被検者の負担を軽減した検査の実現をめざしている。ブラインドエリアがなくなるように,胸壁側まで照射できる専用設計の高出力X線管を開発した。デジタルマンモグラフィ2方向と同程度の線量での撮影が想定されている。また,キヤノンの光学技術,センシング技術,画像処理技術を用いて開発されている血管の3Dイメージングは,体外から光を当て,熱で膨張した赤血球から発せられる超音波を検出することで,血管を高解像度で見える化する。現在は乳がん検査への応用をめざして京都大学と研究開発が進められている。
●問い合わせ先
キヤノンマーケティングジャパン(株)
広報部 広報第一グループ
TEL 03-6719-9093