富士通電子カルテユーザーによる「利用の達人」第12回総会が開催
2015-7-22
106人が参加した第12回総会
電子カルテユーザーフォーラム「利用の達人」は2015年7月11日(土),富士通(株)本社ビル汐留シティセンター(東京都港区)において,第12回総会を開催した。富士通の電子カルテシステムユーザー会として2003年に発足した利用の達人は,「HOPE EGMAIN-FX」や「HOPE EGMAIN-GX」の使用経験を基に,ユーザーがシステム改善や効果的な運用方法などの意見交換を行ってきた。2015年7月現在,会員病院数は409施設で,国内最大規模の電子カルテユーザー会に成長している。同社は利用の達人に寄せられた意見を基に改良を行い,バージョンアップなどを図る点が特色となっており,これが病院向け電子カルテシステム市場においてトップシェアであるという支持にもつながっている。
今回の総会では,東京医科歯科大学医学部附属病院医療情報センター長の高橋弘充氏が司会進行を務めて,功績賞授与,導入/運用関連フォーラム,レベルアップフォーラム,情報管理/活用フォーラム(情報管理WGとeXChart WG,DWH WG)の活動報告,特別講演などのプログラムが組まれた。
始めに,会長を務める社会医療法人河北医療財団理事長の河北博文氏が開会の挨拶を行った。河北氏は,英国の家庭医などの取り組みを紹介し,医療者と患者とのコミュニケーションの重要性に言及。さらに,「モノのインターネット(IoT)」技術による医療機器やシステムの連携,オープン化により国家レベルでのヘルスケアデータの分析を行うことが求められていると述べた。
各フォーラムからの報告では,まず導入/運用関連フォーラムからの報告として,香川県立中央病院院長補佐,肝臓内科診療部長,医療情報管理室長の高口浩一氏が,9月5日(土),6日(日)に開催される事例発表会の概要を紹介したほか,ユーザーが作成したテンプレート,医療文書などを参照,ダウンロードできる「コンテンツバンク」の利用状況を説明した。
次いで行われたレベルアップフォーラムの報告では,HOPE EGMAIN-GXの最新バージョンとなるV07で改善された機能や,ユーザーから寄せられている要望が紹介されたほか,今後のバージョンアップのスケジュールの解説があった。
休憩を挟んで行われた情報管理/活用フォーラム(情報管理WG)の報告では,市立池田病院経営企画室長の藤本智裕氏が登壇し,医療機関のシステム運用管理規程に関して,会員から寄せられている相談内容などが紹介された。また,情報管理/活用フォーラム(eXChart WG,DWH WG)の報告として,千葉県済生会習志野病院企画戦略室長の兵藤敏美氏が,日本医療機能評価機構とともに取り組んでいるクリニカルインディケーター(QI)について紹介した。
この後,京都大学大学院医学研究科教授の今中雄一氏が「“電子カルテQI”日本標準モジュールの開発・活用・普及と協働」と題した特別講演を行った。今中氏は,医療費が増大化する状況の中で,その伸びを抑えるためには,診療や経営の質を可視化し,さらに施設間でも参照し合える取り組みが必要と言及。その指標となるQIについて解説したほか,日本医療機能評価機構が進めるQIにおける指標の項目を説明した。
当日は69施設から106人が参加。最後には,代表世話人の一般財団法人竹田健康財団理事長の竹田 秀氏が,今後は地域包括ケアやビッグデータ活用などにも有用な電子カルテシステムへと発展していってほしいと締め括った。
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●問い合わせ先
電子カルテフォーラム「利用の達人」事務局
富士通株式会社ヘルスケアビジネス推進統括部第一ヘルスケアビジネス推進部
TEL 03-6252-2701
https://www.r-tatsujin.com
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