AMDDが心臓弁膜症に関するメディアレクチャーを開催

2015-7-21


会場内に展示されたGE社製超音波診断装置「Vivid E95」

会場内に展示された
GE社製超音波診断装置「Vivid E95」

米国医療機器・IVD工業会(AMDD)は2015年7月17日(金),コンファレンススクエア エムプラス(東京都千代田区)においてメディアレクチャーを開催した。AMDDのメディアレクチャーは,現代人に多い疾患とその診断・治療に有用な医療技術について,国民に広く周知することを目的に開催されている。2003年に第1回が行われ,25回を数えた。今回は,超高齢社会の中で患者数が増加傾向にある心臓弁膜症を対象に,画像診断装置や機械弁,生体弁などの技術が臨床の場でどのように用いられているのかが紹介された。

冒頭に,AMDD副会長の加藤幸輔氏〔エドワーズライフサイエンス(株)代表取締役社長〕が挨拶した後,2題の講演が行われた。先に,「ハートチームで取り組む心臓弁膜症の診断」をテーマに,東京ベイ・浦安市川医療センターハートセンター長の渡辺弘之氏が講演した。

渡辺氏は,心臓の働き,仕組みを説明した上で,心臓弁膜症には,大動脈弁狭窄症と僧帽弁閉鎖不全症があると述べ,早期に発見してリスクを減らすこと,ハイリスク患者を安全に治療することが求められていると説明した。さらに,渡辺氏は,僧帽弁閉鎖不全症における形成術と置換術,低侵襲心臓手術について解説。超音波画像での情報共有を行うなど,外科医と内科医が協力しチームで取り組む心臓弁膜症の治療において,共通言語は画像診断であるとし,CT,MRI、超音波診断装置を組み合わせて,治療に役立てることが重要であると述べた。

次いで,公益財団法人日本心臓血圧研究振興会附属榊原記念病院の心臓血管外科主任部長である高梨秀一郎氏が登壇した。講演のテーマは,「心臓弁膜症の外科治療―基礎から最新治療まで―」。高梨氏は,手術に用いる機械弁,生体弁の特徴などを解説した。さらに実際の手術映像を供覧した上で,今後増加していくことが予想される経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)を取り上げ,ハイブリッド手術では外科医や内科医,看護師など多くの職種がチーム全体で取り組むだけに,お互いについて学ぶクロスラーニングが大切であるとまとめた。

加藤幸輔 氏(AMDD)

加藤幸輔 氏
(AMDD)

渡辺弘之 氏(東京ベイ・浦安市川医療センター)

渡辺弘之 氏
(東京ベイ・浦安市川医療センター)

高梨秀一郎 氏(榊原記念病院)

高梨秀一郎 氏
(榊原記念病院)

 

●問い合わせ先
米国医療機器・IVD工業会
広報事務局
コスモ・ピーアール内
TEL 03-5561-2915
http://www.amdd.jp


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