東芝がヘルスケア開発センターを開所し,研究開発体制を強化
2014-12-19
開所式でのテープカット
(左から,瀧井誠司小向事業所所長,
斉藤史郎執行役常務研究開発センター長,
金澤博史ヘルスケア社ヘルスケア開発センター長,
田中久雄代表執行役社長,
綱川 智執行役上席常務ヘルスケア社社長,
熊谷克夫東芝グループ労働組合連合会会長,
瀧口登志夫東芝メディカルシステムズ社長,
島津忠美マイクロエレクトロニクスセンターセンター長)
(株)東芝は2014年12月17日(水),小向事業所(神奈川県川崎市)内にヘルスケア開発センターを開所した。同センターは,次世代製品および中長期の差異化技術の研究開発を行う拠点。センター長の金澤博史氏以下,約120人が所属し,床面積は2200m2の規模となる。当面は,超音波診断装置,MRI,ウェアラブル・センシング技術,ビッグデータ解析の研究開発を行う。さらに,ヘルスケア事業全体で,2016年度の研究開発費を2014年度の3割増となる500億円へと引き上げるとともに,国内外の開発人員も現在の3000人から3800人へと増員する。これにより,ヘルスケア分野の製品・サービスの研究開発体制を強化。開発のスピードを加速し,競争が激化するヘルスケア分野での事業拡大をめざす。
同社は,2013年度の中期経営計画において,ヘルスケア事業をエネルギー,ストレージに次ぐ事業の柱に定めた。この計画に基づき,「みんなが健康でいきいき生活できる社会」の実現に向け,グループの幅広い技術を用い,全世界でヘルスケア事業を展開する。その事業分野を「診断・治療」「予防」「予後・介護」「健康増進」に分け,画像診断装置をはじめ,ビッグデータ解析,ウェアラブル・センシング技術などの開発を進める。ヘルスケア事業の売上高の目標を2015年度6000億円,2017年度1兆円とした。すでに東北大学と共同でゲノム解析ツールの開発,提供を開始したほか,介護連携のためのSNSの提供するなど,着実に成果は出てきている。
同日には,報道関係者を招いた開所式が行われ,田中久雄代表取締役社長,綱川 智執行役上席常務ヘルスケア社社長,金澤センター長らが出席。テープカットなどを行い,船出を祝した。開所式後には報道関係者向けに説明会が設けられた。この場で,田中社長は,同センター設置のねらいやヘルスケア事業強化を説明し,隣接する研究開発センターと密接に連携して,東芝ならではの技術を生かした新製品の開発を加速し,早期に市場投入すると述べた。また,綱川ヘルスケア社社長は,ヘルスケア事業について,1914年にX線管球の開発に着手して以来,100年の歴史を持つと説明。その歴史の中で築いてきた医療従事者との信頼関係,そして医療従事者のニーズを把握し,それに応えてきた開発力が強みであると強調して,今後の事業展開に自信を見せた。
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