心臓画像クリニック飯田橋がオープンハウスを開催
2014-11-18
特徴的なデザインのビルの1階に検査部門,4階に診療部門
心臓画像クリニック飯田橋(東京都新宿区)は,2014年11月8日(土)と15日(土)に,オープンハウスを開催し,医療関係者らに施設を公開した。同クリニックは,国内初となる循環器領域の画像診断に特化した施設として2009年11月に開院。今年で5周年を迎えた。当時,米国スタンフォード大学循環器内科に在籍していた寺島正浩院長と,(株)フィリップスエレクトロニクスジャパンのMRI事業部長代理だった診療放射線技師の小山 望診療部長兼技師長が共同で同クリニックを開院した。日本の診療放射線技師や臨床検査技師の高度医療技術を生かしたイメージングセンターというのが大きな特徴である。現在,東京大学医学部附属病院や日本医科大学付属病院などの大学病院をはじめ,病院以外にも周辺の診療所の紹介検査を受け入れている。5周年を迎えた11月には,検査部門と診療部門を独立させ,医療法人社団CVICとなった。施設は,ビルの1階が検査部門で,CT,MRIが設置されており,4階は診療部門として診察室などがある。
心臓などの循環器領域の画像診断には,高性能のモダリティを用いることが重要であるが,同クリニックにおいてもハイエンドクラスの装置をラインナップしている。2013年には,開院時に導入した64列マルチスライスCTをリプレースして,東芝社製のADCT「Aquilion ONE」が稼働し始めた。また,MRIは,開院時から稼働しているフィリップス社製「Achieva 1.5T」に加えて,2013年12月に,東芝社製1.5T装置の「Vantage Titan」を導入した。このVantage Titanには,1回のボタン操作で心臓の6断面の決定を支援する“CardioLine”が搭載されており,容易な心臓MRI検査が行えている。通路を挟んで向かい合うAquilion ONEとVantage Titanの検査室は,側面が調光ガラス張りになっており,1名の看護師が同時に患者の状態を確認しながら,効率的に安全な検査を施行できるよう工夫されている。
|
|
|
このようにモダリティだけでなく,検査環境にも配慮した設計により,CTは1日15〜20件,MRIは2台体制で,1時間1検査枠として1日15件程度検査している。両モダリティともにスループットが良く,迅速に検査を行えているため,オーダ後CTは即日,MRIは3日以内に検査を実施できている。検査後は,ザイオソフト社製ネットワーク型ワークステーション「Ziostation2」による解析処理を行い,担当技師が所見をつける。この結果を基に,4階の診察室にいる寺島院長ら医師が診断,説明を行う。また,CTと心エコー両検査をする際は,それぞれの担当技師が連携し,所見を参照し合うことで,質の高い検査を施行できている。
|
|
|
|
|
|
検査オーダから検査,診断までの流れがスムーズであることが,紹介元の医療機関からも高い評価を得ている。紹介元の医療機関や患者にとって,迅速に検査が施行され,高い精度の診断を得られることは,その後の治療の大きなメリットになっている。このスピードの速さと高い精度は,循環器領域に特化しているからこそであり,診療放射線技師や臨床検査技師が高いスキルを身につけ,責任と誇りをもって取り組んでいるからである。現在,わが国では,施策として医療機関の機能分化と連携を進めているが,CVICは,循環器領域に特化した画像診断を行うことで,地域医療連携における重要な役割を担っていると言えるだろう。
●問い合わせ先
心臓画像クリニック飯田橋
TEL 03-5206-5956
http://www.cviclinic.com