RSNA2024 シーメンス - CT
フォトンカウンティング時代のCTをリードする「NAEOTOM Alpha」新型3機種を発表
2024-12-4
フォトンカウンティングCTのハイエンド装置
「NAEOTOM Alpha.Peak」(薬機法未承認)
Siemens Healthineers(シーメンス)は今回のRSNAで怒濤の新製品発表を行い,来場者の関心を集めた。世界にインパクトを与えた2022年のフォトンカウンティングCT「NAEOTOM Alpha」の登場から約3年。RSNA 2024ではその間に臨床で培った技術を投入した新たなフォトンカウンティングCTを3機種展示した。新型フォトンカウンティングCTは,デュアルソースまたはシングルソース,検出器幅6cmまたは4cmを採用している。
幅6cmの検出器を2つ搭載したデュアルソースの「NAEOTOM Alpha.Peak」(薬機法未承認)はハイエンドの位置づけ。最も広い検出器幅で,ガントリの回転速度は0.25s/rotとなり,1秒間で73cmを撮影できる。このため救急領域などでも有用性が期待される。同じくデュアルソースの「NAEOTOM Alpha.Pro」は検出器幅が4cmとなる。デュアルソースCTのニーズは循環器,小児,呼吸器の領域で高いことから,これらの心拍や呼吸といった体動が生じる検査において,デュアルソースの特長である動きを抑えた撮影を行い,フォトンカウンティング検出器の高分解能を生かすことができる。もう1台の「NAEOTOM Alpha.Prime」はシングルソース。特に動きの影響が少ない,がんや脳神経,整形領域などの検査で高分解能の恩恵を受けることができる。
この3機種に加えて,コンパクトなモバイルCT「SOMATOM On.site」(薬機法未承認)も展示した。2019年のRSNAで披露された装置の第2世代となる。32スライスの頭部専用装置で,救急やICUなど被検者の移動が困難な場合に,ベッドサイドで撮影が行える。重量は900kgとなっているが,ハンドルを握るとモーターがアシストして容易に移動可能だ。さらに,テレスコピックモードを採用してガントリのみを動かすことで揺れを抑え,据え置き型のCTと同等に画質を実現している。