RSNA2023 バイエル - インジェクタ
ワークフロー向上や経営・環境にも貢献するマルチユースCT用インジェクタ「Centargo」
2023-11-27
マルチユースCT用インジェクタ
「Centargo」
RSNA 2023 インジェクタ
Bayer(バイエル)のインジェクタは,CT用製品の展示を行った。米国で展開している製品として「Stellant FLEX」(日本国内未展開)を展示したほか,日本をはじめアジアや欧州,カナダ,チリなどで販売を開始している「Centargo」を紹介した。
Centargoは,安全性・フレキシビリティ・ワークフロー向上がコンセプトのマルチユースCT用インジェクタで,造影剤や生理食塩水をボトルやバッグからデイセットに充填することで,症例ごとに患者ラインをワンタッチで交換するだけで使用でき,患者ラインを取り付けるとわずか1秒で自動でエア抜きができる。デイセットは24時間使用可能で,1日の始めにセットすると充填とエア抜きが自動で行われ,2か所のセンサでエア混入を検知する。患者ラインにも2か所に逆流防止弁を設けて安全性を確保しており,これまでに40を超える国・地域で200万回以上使用されているが,インシデントはまったく生じていないという。エア抜きで生じる廃液は本体内のプライムコンテナに集められ,清潔に処理できる。また,造影剤シリンジを38℃程度に加温することで粘稠度を下げ,適切な造影能を得られるようになっている。
スタッフの負担を軽減するとともに,ワークフロー向上により患者の待ち時間も短縮できる。また,造影剤の無駄をなくすとともに消耗品量も削減できるため環境や経営への貢献も大きく,限られた天然資源であるヨードの有効活用にも資するシステムである。