検査全体の時間短縮を可能にする
1.5T MRI「ECHELON Synergy」（薬機法未承認）

RSNA 2022 MRI

FUJIFILM Healthcare Americas Corporation（富士フイルムヘルスケア）のMRIでは，1.5T MRI「ECHELON Synergy」（薬機法未承認）がアンベールされた。新開発のFlexFitコイル，タッチパネルを用いたワンタップ操作，ディープラーニング技術によるノイズ低減という3つの特性により，ワークフローの向上，検査時間の短縮を実現する。

ワークフローを改善し，被検者の拘束時間を短縮するECHELON Synergyをアンベール

「ECHELON OVAL」でも好評を博している幅の広いテーブルの搭載により，被検者を容易にポジショニングできる。ハードウエア，ソフトウエアともに，スキャン開始までのワークフロー改善に着目して開発された。

70cmのワイドボア，幅広いテーブルにより
スムーズに被検者をポジショニング可能

「FlexFit Neuro Coil」は，ITEMで来場者にヒアリングした要望から誕生した頭部コイル。片手でのセッティングが可能で，頭頂側のレバーでコイルをセットすると，クッションの付いた首側のコイルも連動して動く。密着性が高く，高感度の撮像が可能となっている。

片手でセッティングでき密着性の高い「FlexFit Neuro Coil」

FlexFit Neuro Coilのセッティング動作

軽く柔軟性の高い体幹部用コイルもラインアップされた。サイズが大きく広範囲をカバーするためシビアな調整が不要で，被検者の身体にさっと載せるだけセッティングが完了する。

セッティングを簡略化し被検者負担を軽減する体幹部用コイル

ガントリ前面の両サイドに搭載されたタッチパネルでは，スタートボタンをタップすると検査部位が撮像中心となるように自動でテーブルが移動する。 “AutoExam”とも連動し，頭部や膝ではスタートボタンをタップしてシールド扉を閉じると，後処理・画像転送までが自動で行われ，ワークフローが大幅に向上する。画像再構成においては，ディープラーニングによりノイズを低減する画像再構成法“Synergy DLR”を新たに開発し，スキャン時間の短縮に貢献。

富士フイルム独自の抗菌技術「Hydro Ag+」で感染対策も施したタッチパネル

RSNA 2021で紹介した最新のオープンMRI「OASIS Velocity」（日本国内では販売予定なし）も展示。ブランケットタイプの受信コイルにも対応し，より快適なMRI検査の提供を可能にしている。

ブランケットタイプの受信コイルにも対応した「OASIS Velocity」