AIを活用した先進技術のほか，
CTガイド下インターベンションの支援や
ワークフロー改善など，医療現場を支援する
イノベーションを紹介

RSNA 2022 CT

キヤノンメディカルシステムズのCT関連では，AIブランドAltivityの下に開発された超解像技術とノイズ低減技術，そして被ばく低減技術を中心に先進のCT技術を紹介した。ディープラーニングを応用した超解像画像再構成技術「Precise IQ Engine（PIQE）」は，高精細CT「Aquilion Precision」のデータで学習したdeep convolutional neural network（DCNN）により，ADCT「Aquilion ONE」などの通常解像度の画像を高精細化することができる。展示ではPIQEを用いた臨床画像を供覧し，プラーク評価における有用性や冠動脈ステントの視認性の向上をアピールした。現在は心臓領域で最適化されたDCNNが搭載されており，今後は他部位への展開も期待されている。

また，ノイズ低減技術としてAiCEを展示し，低線量胸部CTや1心拍撮影による心臓CT，高体重患者の腹部骨盤画像など多彩な画像を紹介した。CTのさらなる低被ばく化をめざして開発された「SilverBeam Filter」は，銀（Ag）フィルタによりX線エネルギーの低エネルギー成分を低減して高エネルギー側へシフトすることで被ばくを大幅に抑制する。肺がんCTスクリーニングをターゲットにしており，AiCEとの併用により従来の1/5以下の実効線量で同等の画像を得られることを紹介した。

超解像画像再構成技術“PIQE”は高精細画像を日常臨床で活用することをめざして開発された。

低線量撮影でもノイズを低減した明瞭な画像を提供するディープラーニング画像再構成技術“AiCE”

AiCEと「SilverBeam Filter」の併用により従来の1/5以下の実効線量で同等の画像を得られ，肺がんCTスクリーニング検査での活用が期待される。