富士フイルムヘルスケア,AIを活用した超音波診断装置の新技術“DeepInsight”の発表イベントをオンラインで開催し,RSNAで初披露

2021-12-1

富士フイルムメディカル(旧 富士フイルムヘルスケア)


オンラインイベントでDeepInsightを発表

オンラインイベントでDeepInsightを発表

富士フイルムヘルスケアは,RSNA2021にFUJIFILM Healthcare Americas Corporationとしてリアルとバーチャルで出展している。2021年11月29日(月)19時(日本時間)からは,RSNA2021開幕に合わせてオンラインイベントを開催し,人工知能(AI)を活用した超音波診断装置のノイズ除去技術“DeepInsight”を発表した。DeepInsight はRSNA2021にて世界で初めて披露される。
イベントでは,最初に同社の超音波画像診断の技術開発の歴史を振り返り,カラードプラやエラストグラフィなどの技術や,高いパフォーマンスを発揮する「ARIETTA」シリーズなどを世に送り出し,超音波画像のシーンをリードしてきたことを紹介。そして,年々高まる医療現場からの要求に応えるために,AI技術を活用して正確性や再現性,効率性,視認性の向上を実現するDeepInsightを開発したことを発表した。DeepInsightは,特徴の似ているスペックル信号と電気ノイズをAI技術により高精度に区別し,電気ノイズのみを効果的に除去するとともに,rawデータのノイズ除去処理を効率化したことにより,高画質画像をリアルタイムに提供する性能を備えている。

イベントでは,DeepInsightの開発者である同社の石原千鶴枝氏が,DeepInsightにおけるAIの活用や開発の課題と解決,DeepInsightが超音波画像にもたらすメリットについて説明した。次いで,フランスのNecker University Hospital & Paris Centre Medical Universityの放射線科教授であるJean-Michel Correas氏がメッセージを寄せ,超音波画像のあり方についてコメントした。Correas氏は,超音波は診断に加えて穿刺やアブレーションのガイドにも使用することから,合併症を回避するためにBモードが重要な役割を果たすこと,また,被検者や検査者に依存するため画像の調整が課題であることを指摘。これらに対して,AI技術を活用したDeepInsightが役立つことに期待を示した。
最後に,同社代表取締役社長の山本章雄氏がコメントした。山本氏は,DeepInsightはこれからの超音波診断画像がめざすべき理想型であるとして,ユーザーが求める「きれいな画像,見たいものを見る,見逃さない」を実現し,ARIETTAシリーズをさらに進化させると述べ,超音波診断事業への挑戦を続けると意気込みを語った。

石原千鶴枝 氏(富士フイルムヘルスケア)

石原千鶴枝 氏(富士フイルムヘルスケア)

 

Jean-Michel Correas 氏(Necker University Hospital & Paris Centre Medical University)

Jean-Michel Correas 氏(Necker University Hospital & Paris Centre Medical University)

 

山本章雄 氏(富士フイルムヘルスケア代表取締役社長)

山本章雄 氏(富士フイルムヘルスケア代表取締役社長)

富士フイルムメディカル(旧 富士フイルムヘルスケア)


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