RSNA2021 キヤノンメディカルシステムズ - CT
超解像技術で高精細のボリュームデータ取得するPIQE
2021-12-22
RSNA 2021 CT
キヤノンメディカルシステムズのCTブースでは,320列の「Aquilion ONE / PRISM Edition」,80列の「Aquilion Prime SP」,90cmのラージボア80列CT「Aquilion Exceed LB」のほか,Altivityのもとで開発,製品展開するAIソリューションを含めて紹介した。
注目はRSNA 2021に合わせて発表された“Precise IQ Engine(PIQE)”である。PIQE は,super resolution(超解像) のdeep learning reconstruction(DLR)を用いて,従来のarea detector CT(ADCT)の画像を高分解能化する技術だ。キヤノンメディカルシステムズが持つ高解像度CT「Aquilion Precision」のSHRモード(0.25 mm×1792ch)で撮影された画像を教師データとしてdeep convolutional neural network(DCNN)をトレーニングする。このDCNNをADCTに実装して画像再構成することで,従来より空間分解能の優れたADCTの画像を得ることができる。
PIQEは,Aquilion ONE / PRISM Editionに搭載され,まずは心臓領域の再構成で実装される。
また,新たにAquilion ONE / PRISM Editionに搭載されたのが,低線量肺がん検診をターゲットとした“SilverBeam Filter”である。SilverBeam Filterは,低エネルギー帯のX線成分をカットすることで,大幅な被ばく低減を実現する。キヤノンメディカルシステムズのADCTでは,画質への寄与が少ない低周波領域のX 線をカットして画質と被ばくの最適化を図る“PUREViSION Optics”を搭載してきたが,SilverBeam Filterによって胸部一般撮影に近い被ばく線量でのスクリーニング検査が可能になる。SilverBeam Filterでは,従来のウェッジと比較して1/5以下の低線量で同等の画質が得られることを紹介した。