RSNA2017 シーメンス - X-ray
高度治療のための「nexaris Therapy Suites」や外科用X線撮影装置とマンモグラフィの新製品を披露
2017-11-28
RSNA 2017 X-ray
Siemens Healthineers(シーメンス)のX-ray関連は,主に3つのコーナー「Image-Guided Therapy」「Mammography」「Surgery」で新たなコンセプトや新製品を披露して,来場者の注目を集めた。
Image-Guided Therapyのコーナーでは,高度化する治療に対応するために,血管撮影装置(Angio)とCT,MRIを組み合わせた新たなコンセプト「nexaris Therapy Suites」を紹介した。高度かつ先進的な治療を行う上で画像ガイドは重要であるが,術中に必要となる画像は多岐にわたることがある。そこで,nexaris Therapy Suitesでは,「nexaris Angio-CT」「nexaris Angio-MR」「nexaris Angio-MR-CT」でシステムを構成し,最適な治療支援を行うソリューションとして提供される。特に,血管撮影装置とMRIの組み合わせでは,MR撮像とX線撮影に対応するために寝台の素材にケブラーを採用。Getingeグループと共同で「Maquet」の寝台を改良し,寝台から被検者を移し替えずにスライディング式に移動させて,手技や撮像に移行できるようにした。今回は,nexaris Angio-CTとnexaris Angio-MR-CTの組み合わせで,2ルームまたは3ルームでのデモンストレーションを行った。
外科用X線撮影装置では,「Cios Spin」(日本国内薬機法未承認)を発表した。30cm×30cmのCMOS flat detector(FD)を搭載。アイソセントリック(回転中心)のCアームデザインを採用しており,198°のスキャンを行うことで,従来よりも広範囲となる16cm×16cm×16cmの3D画像を作成できる。FDとX線管の間は,手技の妨げにならない93cmという広いスペースを確保した。体格の大きな被検者にも対応する。
マンモグラフィの新製品である「MAMMOMAT Revelation」は,従来機種の「MAMMOMAT Inspiration」に搭載されていたグリッドレス撮影技術“PRIME”やトモシンセシス機能,合成2D画像技術“Insight 2D”,ボリュームデータを回転させながら観察できる“Insight 3D”,画像再構成技術“EMPIRE”といった技術を継承している。さらに,新たに乳腺量を測定し定量的に評価できる機能が加わった。また,バイオプシーで採取した標本をMAMMOMAT Revelationに取り付けて,バイオプシー検査中に撮影も行うことも可能である。このほか,圧迫板の形状を変更し,周囲を曲面にしたことで,撮影時の痛みや不快感を軽減する設計とした。