RSNA2016 GEヘルスケア - MRI
米国初登場の新製品2機種「SIGNA Architect」「SIGNA Voyager」,開発中の「SIGNA Premier」を披露
2016-11-29
「SIGNA Architect」(中央)と「SIGNA Voyager」(左),
開発中の「SIGNA Premier」(右)を展示
近年,GE Healthcare(GEヘルスケア)のMRI関連の技術開発には,目をみはるものがある。2012年のRSNAでは画期的な静音化技術 “SILENT SCAN” を発表し,“音のしないMRI検査” を可能にしたとして注目を集めた。また,2014年のRSNAでは,1回の撮像で,T1強調,T2強調などの6つのコントラスト画像を得られる技術である“MAGiC”が話題を呼んだ。今回,RSNA2016のMRIブースでは,新製品として3T装置の「SIGNA Architect」(日本国内薬機法未承認)と1.5T装置の「SIGNA Voyager(ボイジャー)」の2機種,開発中の研究用装置である「SIGNA Premier」(日本国内薬機法未承認)の計3台を披露。また,SIGNAファミリーのラインナップが出そろったということで,3T装置の「SIGNA Pioneer」などのスケールモデルが展示された。
SIGNA Architectは,2015年5月にシンガポールで開催された国際磁気共鳴医学会(ISMRM)の会場で発表されたフラグシップの3T装置。「Discovery MR750w 3.0T」の上位機種となる。臨床だけでなく研究用途にも対応。フルデジタルで,ガントリーの開口径は70cm。128チャンネルコイルを使用できる。4D flowが可能な “ViosWorks” などGEヘルスケアが展開するMRI撮像技術である “SIGNAWorks” にも対応している。日本国内での発売時期は未定だが,早期展開をめざしている。
また,1.5T装置のSIGNA Voyager(日本では2016年11月24日より販売開始)は,SIGNA Pioneerのコンセプトやデザインを継承しており, 優れた静磁場均一性を有するマグネットを採用している。ガントリーは70cmの大口径で,テーブル幅を56cmに拡張できる寝台と組み合わせている。寝台はテーブルの最低高を52cmまで下げることができ,高齢者など身体が不自由な被検者でも検査を受けやすくしている。また,アーチファクトを抑える体動補正技術 “PROPELLER 3.0” やSILENT SCAN,MAGiCも搭載しており,ワークフローの向上や検査の効率性を追究した装置となっている。
研究用装置として展示されたSIGNA Premierは,詳細なスペックは未定であるが,まったく新しいコイル技術を採用し,やや厚手の布のように柔らかく,軽いコイル採用している。
SIGNAWorksは,SIGNAシリーズ向けのプロダクティビティツールである。ViosWorks以外にも,撮像を高速化するcompressed sensing,multi-band MRIが撮像できる “HyperWorks” や静音化技術の “SilentWorks” ,MAGiCなどの “ImageWorks” で構成される。RSNA2016会場マコーミックプレイスなどに掲出しているGEヘルスケアの広告には,“We're not writing future, We're Changing History.” というコピーとともに,MRIコーナーに設けられたシアターが案内されていた。
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