RSNA2014 フィリップス - MRI
患者中心のコンセプトの下,快適な検査環境を実現するソリューションを発表
2014-12-2
映像と音で快適な検査環境を整える
「In-Bore experience」
RSNA 2014[第1日目:11月30日]
Philips Healthcare(フィリップス)のMRゾーンでは,これまでにないまったく新しい考え方によるソリューション「In-Bore experience」をメインに,“患者中心の検査環境を整える”をコンセプトとした展示を実施した。
12月1日付けでオランダ本社より撮像音を約80%低減する静音化技術“ComforTone”が発表され,静音化に加えて映像と音楽で患者がリラックスできる検査環境を実現するのがIn-Bore experienceである。装置のガントリ後部の壁面にモニタを埋め込んで海中などの自然環境映像を映し出し,患者は頭部コイルに取り付けられた鏡で,まるで目の前にスクリーンがあるような感覚で検査中に映像を見ることができる。同時にイヤホンを使って音楽を聴くことができ,検査時の患者の緊張感を緩和し,快適な検査空間を提供する。映像・音楽だけでなく,息止め指示などをアナウンス(AutoVoice)することもできる。会場では,In-Bore experienceとComforToneが実装されるフルデジタルMRI「Ingenia」の新バージョン「Ingenia 1.5T S」が展示され,ライティングによる検査環境システム「Ambient Experience」もともに提案し,来場者の高い関心を集めた。
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アプリケーションとしては,新しくIngeniaに搭載可能な高機能アプリケーションがスライドや臨床画像で展示された。水・脂肪分離画像(脂肪抑制画像)を得られる“mDIXON XD”は,フィリップスが特許を取得した2 flexible echoesと7 peak fat modelを基にした技術により,今回新しくFFEシーケンスに適用できるようになった。RSNA 2013で発表したTSEシーケンスと合わせて,グラディエントエコー系,スピンエコー系で使用できるようになり,全身領域で良好な水・脂肪分離画像の取得が可能となる。また,メタルアーチファクトを低減する“O-MAR”が新しくなったことが紹介され,インプラントが埋め込まれていても画像が大きく歪むことがなく,良好な画像が得られることがアピールされた。
In-Bore experienceや新しいアプリケーションは,日本国内にはITEM 2015での紹介を予定しており,リリースは来春〜夏ごろとなる見込みである。