RSNA2014 GE - ヘルスケアIT
読影やデータ管理,地域医療連携における「生産性の向上」をテーマにソリューションをPR
2014-12-1
ブレストトモシンセシス画像とMR画像などを
並列して表示できるようになった
Centricity Universal Viewer
RSNA 2014[第1日目:11月30日]
GE HealthcareのヘルスケアITコーナーでは,「生産性(productivity)の向上」をテーマに展示した。製品・ソリューションとしては,ワークステーション同等の機能を有する読影ビューワの「Centricity Universal Viewer」や,今後日本での展開も予定している画像共有サービスである「Centricity 360」,統合画像管理・参照システム「Centricity Clinical Archive(CCA)」などのデモンストレーションを行った。無駄を省き,高い利便性を提供するこれらの製品・ソリューションにより,読影効率だけでなく,データ管理や地域医療連携においても,生産性が向上するとPRしていた。
2013年の国際用画像総合展(ITEM in JRC 2013)において,日本国内でも正式に発表されたCentricity Universal Viewerは,その後着実に機能を強化,拡張し,進化を続けている。前回のRSNA 2013でSP4だったバージョンが,RSNA 2014のブースでは,最新のSP7が紹介された。Centricity Universal Viewerは,CT,MRIなどの膨大化する医用画像データを効率的に読影するために,読影効率の向上に結びつくユーザーインターフェイスや過去画像との比較表示を支援する“ナビゲータ”機能を採用。さらに,同社「Advantage Workstation」のアプリケーションによる画像解析が可能で,3D画像と2D画像を1画面上に表示できるといった機能を有する。ユーザーインターフェイスに関する機能としては,「スマート・リーディング・プロトコル(SRP)」がある。この機能は,読影医が設定したレイアウトをCentricity Universal Viewerが学習し,常に個々のユーザーに最適化された画面レイアウトで表示するという,ハンギングプロトコールの機能である。これにより読影医は,毎回画面設定をすることなく,すぐに最適なレイアウトで読影を行える。また,新たに搭載された“Image Registration”機能は,過去画像やCT,MRI,核医学装置など異なるモダリティ同士の画像の並列表示において,解剖学的な位置情報から高い精度で自動的に位置合わせを行う。これにより,読影医の作業負担を軽減し,効率的な読影を支援する。また,血管撮影装置の動画像も統合できるようになり,Centricity Universal Viewer上でほかのモダリティの画像と併せて表示できる。このほか,ブレストトモシンセシス機能の“SenoClaire”用ビューワ「IDI」とも連携させて使用することが可能である。
Centricity 360は,従来CDなどの可搬媒体で行っていた画像の共有をネットワーク上で行うソリューションである。同社がデータセンターなどの仕組みを提供する。紹介元の医療機関が画像データをアップロードすると,紹介先の医療機関がそのデータを読影,参照することができる。紹介先医療機関で追加検査が行われた場合は,紹介元の医療機関もそのデータを参照することが可能である。地域医療連携の効率化を支援するソリューションだと言える。現在,米国において2施設がパイロット運用を行っており,日本ではクラウドサービスの「医知の蔵」と組み合わせたソリューションの提供が想定できる。
統合画像管理・参照システムCCAは,日本国内で開発されたシステムがベースとなっている。CT,MRIなどのDICOM画像に加えて,内視鏡といった他部門の画像,PDFなどのデータを統合し,一元管理する。画面上に時系列,種別にマトリックスでサムネイル画像を一覧表示し,ユーザーはその中から見たいデータを選択する。マトリックス画面から文書データとDICOMデータを同時に展開,表示することで,読影や画像参照などを効率的に行える。
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