4団体で変革の時代を先導していくことを期待させるJRC2024合同開会式
2024-4-13
国立大ホールで開かれた合同開会式
JRC2024の合同開会式が,4月12日(金)13時15分から国立大ホールで開かれた。プロジェクションマッピングと和楽器(三味線:匹田大智氏,和太鼓:金刺由大氏)の演奏に合わせて,書家の美帆氏が,大会テーマ「変革の時代を先導する:Leading an Era of Transformation」を書くパフォーマンスを行うという盛大なオープニングアクトに続き,一般社団法人日本ラジオロジー協会(JRC)の富山憲幸代表理事(大阪大学),第83回日本医学放射線学会(JRS)総会の陣崎雅弘会長(慶應義塾大学),第80回日本放射線技術学会(JSRT)総会学術大会の根岸 徹大会長(東京都立大学),第127回日本医学物理学会(JSMP)学術大会の石川正純大会長(北海道大学),2024国際医用画像総合展(ITEM2024)を運営する一般社団法人日本画像医療システム工業会の山本章雄会長が登壇した。
書道パフォーマンスとプロジェクションマッピング,和楽器によるオープニングアクト
最初に挨拶した富山JRC代表理事は,ようやくマスク不要のコロナ禍前に戻ることができたと述べた。そして,大会テーマについて触れ,放射線医学の進歩は速く,年々加速していると指摘し,診断・治療機器の進歩は技術革新に支えられており,それはITEMの会場を見れば実感できると説明。技術革新を先導するのは,技術革新に柔軟に対応してきた放射線診療の関係者だと述べた。さらに,富山JRC代表理事は,世界情勢が不安定である中で開催できることは幸せであり,今大会が放射線医学の発展,ひいては世界中の人々の幸福に貢献できることを願っていると話し,挨拶を締めくくった。
この後,4団体の会長・大会長による挨拶,基調講演が行われた。陣崎JRS総会会長は,自身の放射線科医としての歩みを振り返り,画像診断の効率化や低侵襲化取り組んできたことや,立位CT,光超音波イメージング,断層超音波装置などの診断機器開発について説明した。その上で,今後放射線医学の方向性に言及。放射線科の領域横断性を活用し,医療DXの中核を担うと強調した。次いで登壇した根岸JSRT総会学術大会大会長は,IVR基準点のJIS規格や診断参考レベル(DRL)など自身が取り組んできた標準化について,その経験を振り返った。また,石川JSMP学術大会大会長は,臨床の役立つ研究をめざして取り組んできたこれまでの実績を紹介した。この中で,島津製作所の動態追跡装置「SyncTraX」など製品化につながった経験を説明し,今後も製品化を通して医療に貢献したいと述べた。最後に登壇した山本JIRA会長は,今大会のテーマにある「変革」について,人類の歴史を振り返り,農耕社会,産業革命,コンピュータの登場,AI革命の4つを挙げて,放射線診療においても,変革に適応するために,固定観念を排除して,産官学連携で取り組むことが大事だと訴えた。
合同開会式には,Honorary Member Award Ceremonyが行われた。