ITEM2021 富士フイルムヘルスケア 取材速報
富士フイルムグループとして新スタートを切り,コアテクノロジーの融合によるソリューションの早期実現をめざす
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2021-4-16
富士フイルムカラーで彩られた
富士フイルムヘルスケアブース
富士フイルムヘルスケアは,2021年3月31日に日立製作所ヘルスケアビジネスユニットから社名を変更し,富士フイルムグループの一員となった。ITEM初日にはプレス向けのブースツアーが開催され,ツアーの冒頭,富士フイルム取締役専務執行役員メディカルシステム事業部長兼メディカルシステム開発センター管掌の後藤禎一氏と,富士フイルムヘルスケア代表取締役社長の山本章雄氏が挨拶に立った。山本氏は,「富士フイルムの有するコアテクノロジーと,われわれが持つコアテクノロジーを早急に融合させて,われわれにしか提供できないソリューションを作っていきたい」と意気込みを語った。
2020年4月に発売されたデジタルX線透視システム「CUREVISTA Open」がITEMで初披露された。CUREVISTA Openは,「快適な検査」「低被ばくかつ高画質」「多目的での活用」をコンセプトに,大学病院から中小病院まで活用できるハイエンドシステムとして開発された。「CUREVISTA」で好評だった2WAY ARMを継承しつつ,13の被ばく低減技術や高機能アプリケーションを搭載する。低侵襲治療での利用が増加していることを受け,患者の様子を観察するためのカメラを搭載するなど,医師が手技に集中しつつも患者の安全を確保できるような工夫が施されている。
64列CT装置「SCENARIA View」は,画像の質感を維持したまま線量低減が可能な逐次近似処理技術“IPV”が進化し,新たに心臓にも対応可能になった。心電図同期によるAEC“IntelliEC Cardiac”や,寝台の横スライドとbow-tieフィルタによる“IntelliCenter”と組み合わせることで,より低被ばくの心臓CTが可能になる。また,ワークフローを向上させる“SynergyDrive”では,撮影範囲の自動設定を可能にする“AutoPose”が,従来の胸部に加えて新たに頭部にも対応した。
MRIでは,高速撮像技術“IP-RAPID”やワンクリックでの検査実施を可能にする“AutoExam”が実装された1.5T超電導MRI装置「ECHELON Smart Plus」がバージョンアップし,3Dシーケンスなど適用シーケンスが拡大した“IP-RAPID 2nd”が搭載された。さらに,IP-RAPID向けのノイズ低減技術“REALISE Plus”が搭載され,IP-RAPID画像の高画質化を実現。また,ノイズ低減効果を時間短縮に活用すれば,IP-RAPIDを使用しない撮像と比較して撮像時間を約1/3に短縮することができる。展示では,撮像時間短縮で時間的余裕が生まれたところにシーケンスを追加するといった“Plus One Scan”を提案し,情報の追加による画像診断への貢献をアピールした。
超音波診断装置は,ARIETTAシリーズの「ARIETTA 750SE」と「ARIETTA 65LE LV」の2機種を展示。ARIETTA 750は,搭載モニタの異なるLE,SE,VEの3機種を展開し,プレミアム装置「ARIETTA 850」の高画質化技術を引き継ぎつつ,ユーザーのニーズに合わせた機能を搭載している。画質においては,浅部から深部まで高画質を実現した超音波送受信技術“eFocusing”や視認性の高いクリアな画像を描出する“Carving Imaging”を実装する。
●お問い合わせ先
社名:富士フイルムヘルスケア株式会社
住所:東京都台東区東上野 2-16-1 上野イーストタワー
URL:https://www.fujifilm.com/fhc