CTコロノグラフィトレーニングコース」─画像ワークステーションを用いたハンズオンによる診断法の実際─ が開催される
注目の高さを反映し,会場も参加人数も拡大
2013-4-11
ハンズオントレーニング
今回で6回目となるJRC恒例「CTコロノグラフィトレーニングコース」─画像ワークステーションを用いたハンズオンによる診断法の実際─が,11日(木)の10時から18時まで,パシフィコ横浜アネックスホールF203+204,F205,F206で開催された。第5回目まではJRCの主催であったが,今回はJRS主催となり,ハンズオントレーニングは医師と技師に分かれて行うことになった。参加募集人数は120名,うち,ハンズオン参加は,ワークステーション台数の制限により,医師50名,技師30名,計80名に限定されるという。
今回,使用する画像ワークステーションは,ザイオソフト社のziostation2,インフィニットテクノロジー社のXelis 3D,AZE社のAZE VirtualPlace,GEヘルスケア・ジャパン社のAWVS5 Plus,東芝メディカルシステムズ社のコロンビューイング,富士フイルムメディカル社のSYNAPSE VINCENTの6社である。
2012年1月から,下部消化管に対するCT撮影(CT colonography)に診療報酬*が適用されたことで,CTコロノグラフィは急速な臨床応用の広がりを呈している。関係者の努力により,さまざまな学会や研究会などで積極的なハンズオンなどの普及活動が継続されており,その成果が現れてきていると言える。
*16列以上のマルチスライスCTを使用し,直腸用チューブを用いて二酸化炭素を注入してCT撮影を行い,三次元画像処理を行った場合,600点の加算を算定できる。
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JRCに先駆け,日本メドラッド社が3月18日より,炭酸ガス注入装置「RadiCO2lon™(ラディコロン™)」と専用のアドミニストレーションセット「CT用直腸カテーテル」の認可を取得し,販売を開始したことが発表された。また,堀井薬品工業社も4月12日に,大腸3D-CT検査用自動炭酸ガス送気装置「エニマCO2」および直腸用チューブ「エニマCO2カテーテルセットK」を発売する予定だ。両社とも,2011年末に認可されたエーディア社(エーザイ子会社)のCTC用炭酸ガス送気装置「プロトCO2L」と「プロトCO2Lカテーテルセット」に続く参入となる。
前処置についても,大腸CT用検査食「FG-one★」(ヱスビー食品開発,伏見製薬販売)や,臨床研究中のバリウム製剤などが出てきており,CTコロノグラフィ実施のための環境が整備されつつある。今後,CTコロノグラフィはますます普及していくものと思われる。
CTコロノグラフィトレーニングコースは冒頭,主催のJRS・本田 浩会長の開会挨拶が行われた。本田会長は今回,医師と技師のそれぞれの役割の違いを考慮して,ハンズオンを別々に実施することにしたと述べた。
飯沼 元氏(国立がん研究センター中央病院)と満崎克彦氏(済生会熊本病院健診センター)の司会進行で始まったプログラムは,まず,山野泰穂氏(秋田赤十字病院)の開会挨拶「大腸画像診断におけるCTCのあり方〜内視鏡医の視点から〜」が行われた。
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●Keynote Lecture
続いて,今井 裕氏(東海大学)の司会によるKeynote Lecture が,米国メイヨークリニックのJohn M. Barlow氏より講演された。
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●ランチョンセミナー
続くエーザイ/エーディア共催のランチョンセミナーでは,飯沼氏が,「CTCの適切なる診療報酬獲得へのプロジェクト」と題して講演し,五十嵐 中氏(東京大学大学院薬学系研究科医薬政策学)が,「CTCの費用対効果」をテーマに講演した。
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●ハンズオントレーニング
参加6社からのプレゼンテーションを経て,医師と技師に分かれて実機を用いたハンズオントレーニングが開始された。医師の講師は,市川珠紀氏(東海大学),富松英人氏(岐阜大学),三宅基隆氏(国立がん研究センター中央病院),森本 毅氏(聖マリアンナ医科大学)が,技師の講師は,平野雄士氏(小樽掖済会病院),山崎通尋氏(山下病院),坂本 崇氏(済生会熊本病院),鈴木雅裕氏(国立がん研究センター)が務めた。
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<共催>
味の素製薬,AZE,インフィニットテクノロジー,エーザイ/エーディア,ザイオソフト/アミン,GEヘルスケア・ジャパン,東芝メディカルシステムズ,日本メドラッド,富士フイルムメディカル,伏見製薬,堀井薬品工業
●機器展示
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(注)詳細は,月刊インナービジョン6月号「JRC2013特集」に掲載予定です。