富士フイルム,未読管理機能を追加した「CITA Clinical Finder」など最新のソリューションをアピール
2018-7-13
富士フイルムメディカルブース
富士フイルムメディカルは,ホスピタルショウではITソリューションを中心に,診療情報を集約して統合管理,解析,診療支援などを可能にするシステムを展示している。今年は,統合診療支援プラットフォーム「CITA Clinical Finder」の新機能や,PACSの「SYNAPSE 5」,内視鏡・生理検査情報管理システム「NEXUS」,手術室情報システム「PRESCIENT」などの各システムを展示。また,富士フイルムのメディカルAI技術「REiLI(怜悧)」も出展した。
●CITAにレポートの未読既読管理ソリューションを搭載
統合診療支援プラットフォーム「CITA Clinical Finder」(以下,CITA)に,新たに搭載された画像診断レポートの既読・未読を管理する“既読管理ソリューション”を紹介した。近年,画像診断レポートの見落としによる医療事故が報告されており,厚生労働省からも医療安全対策についての通知が出されている。
CITAに搭載された既読管理ソリューションでは,患者ごとのケアプロセスを一覧表示する“クリニカルフロー”画面で未読の一元管理,患者全体のプロセスを一覧表示するタイムライン画面でのアイコンの表示,ログインしなくても未読がある場合に画面にポップアップする未読メッセージ機能などを提供する。電子カルテだけでなく,PACSなど部門システムの情報を統合して管理,参照ができるCITAならではの未読の防止機能を提供する。
●富士フイルムのメディカルAI技術のコンセプト「REiLI」
4月に行われたITEM2018で発表された同社のメディカルAI技術の新しいコンセプト「REiLI」について展示した。同社の培ってきた画像解析技術をベースに,近年急速に進展するAI技術を取り込んで提案する医療画像技術の新しいコンセプトである。REiLIでは,臓器セグメンテーション(解剖学的構造の把握を支援),コンピュータ支援診断(病変の検出・計測を支援),読影ワークフローの標準化(レポートの自動作成の支援)の3つの領域でAIの活用を目指して開発が進められている。
●「SYNAPSE 5」と内視鏡・生理検査情報管理システム「NEXUS」
PACSの「SYNAPSE 5」では,ITEM2018でも紹介された新機能として,ワークリスト画面の視認性の向上,左右対称のレポートレイアウト,スライス位置合わせ機能,SYNAPSE VINCENTと連携した画面内表示をアピールした。また,クラウドを利用してSYNAPSEの機能を利用できるITクラウドサービス「SYNAPSE EVREA」も展示した。
内視鏡・生理検査情報管理システム「NEXUS」では,新たに“MFER VIEWER”を搭載し,ベンダーにかかわらずMFERに対応した心電図波形の表示が可能になった。心電図メーカー各社のビューワと同等の機能を提供することで,オープンな環境での生理検査システムの構築を可能にする。
●CITAと富士ゼロックスのProRecordの連携を発表
富士フイルムメディカルと隣接してブースを構えた富士ゼロックスの文書管理システム「Apeos PEMaster ProRecord Medical」と,CITAの連携機能をアピールした。ProRecordで取り込んだ文書データをCITAのタイムラインに表示して,一括管理が可能になる。今後,両システムが連携して院内の効率的な情報管理のソリューションを提供していくことをアピールした。
●お問い合わせ先
社名:富士フイルムメディカル株式会社
住所:東京都港区西麻布2-26-30
TEL:03-6419-8033
URL:http://fms.fujifilm.co.jp