NEC,ネットワーク型電子カルテやBCP対応ソリューションなどを展示
2012-7-18
NEC は,「MegaOakHR」や小規模病院向けの「MegaOakSR for SaaS」など電子カルテシステムをはじめ,BCPに対応する「災害対策ソリューション」「MegaOakHRデータバックアップサービス」や,地域医療連携ネットワークサービスの「ID−Link」,医療,福祉,健診などの健康情報連携サービス「PHRMAKER」など幅広いシステム,ソリューションを展示した。同社のほか,シーエスアイ,日本事務器,日本インターシステムズ,マルマンコンピュータサービスなど関連企業の製品をあわせてバラエティに富んだ展示を構成した。
「災害対策ソリューション」は,自然災害やウイルス感染など基幹システムの停止やネットワーク障害時にも診療継続を支援するソリューションで,浜松医科大学医学部附属病院で開発,運用されているもので,参考出展された。診療継続に必要な患者情報,処方情報,検査結果,病名情報,放射線画像・レポートを情報統合サーバを経由して可搬型ハードディスク(HDD)に保存し,障害発生時にはHDDをノートPCなどに接続して参照する。統合情報参照ビューワ(SBS情報システム)によって電子カルテシステムなしでデータの参照が可能になっている。また,「MegaOakHRデータバックアップサービス」は,HRを対象に診療継続に必要な最小限の患者情報を,院内とオンラインでデータセンターにSS-MIX2標準化ストレージでバックアップし,いざという時に可搬型HDDでデータを提供するサービスである。
「MegaOakSR for SaaS」は,100床未満の小規模病院に向けたネットワーク(SaaS)型の電子カルテサービスで2011年4月から提供されている。院内にサーバを設置する必要がなく専任スタッフや設備やソフトの保守費用が必要なく安価で電子カルテの利用が可能で,4系統のバックアップによって安心で安全な運用が行えることが特長だ。今回,SRの継続的な機能強化として“医事機能”,“タブレット端末による参照機能”,“リウマチ記事入力機能”が追加された。
「ID−Link」は,地域医療連携ネットワークサービスとして 1121施設で利用されている。NECブースでは,「MegaOakアシスト地域連携室」などとあわせて連携構築のためのソリューションとして展示されたほか,ホスピタルショウの企画展示コーナーでも尾道市での実証事業の事例としてブースを設けて紹介した。
シーエスアイが提供する中小規模向けの電子カルテ「MegaOak-MI・RA・Is(ミライズ)シリーズ」は,2012年6月時点で500施設以上の導入実績を誇る。ユーザーの環境に合わせたインターフェイスのカスタマイズ機能などの特長をアピールした。
日本事務器の「PHRMAKER(ピーエイチアールメーカー)」は,同一法人の中での医療,福祉,健診の異なるシステムの患者情報を一元管理するシステムで,患者名による名寄せによってIDを統合しすべての健康情報を一覧表示する。
そのほか,電子カルテ端末を載せて移動するための電子カルテカート「らくらくナースカート」(三陽電設)のタブレット対応版が参考出展されたほか,医学管理の実施を適切に診療報酬に反映させるための算定支援システム「医学管理料なび」などを紹介した。