日立,ヘルスケア事業拡大に向け国内事業を再編,地域包括ケアシステムの実現を支えるワンストップサービスの提供

2017-11-15

富士フイルムメディカル(旧 富士フイルムヘルスケア)


(株)日立製作所(以下,日立)と日立メディカルコンピュータ(株)(以下,日立メディカルコンピュータ)は,11月15日,ヘルスケア事業拡大に向け,地域包括ケアシステムを支える医療機関や介護事業者へワンストップサービスを提供することを目的として,2018年4月1日付で日立の医療機器事業に関する保守サービスおよび営業・サービス支援部門と電子カルテ事業を日立メディカルコンピュータに集約することを決定した。あわせて,日立メディカルコンピュータを日立ヘルスケアシステムズ(仮称)に商号変更する予定。再編の方式としては,日立の医療機器事業に関する保守サービスおよび営業・サービス支援部門と電子カルテ事業を吸収分割(以下,本会社分割)により,日立メディカルコンピュータへ承継する。
なお,本会社分割は,日立から100%子会社が事業を承継する吸収分割であるため,開示事項・内容を一部省略して開示している。

1. 背景
日本は,超高齢化社会となり医療費が増加するなか,持続的な社会保障システムに向けた動きが進められている。2025年地域医療構想に基づく病床機能の再編では,診療所や小規模病院は在宅医療,慢性期や回復期の医療の担い手として,地域医療の中核になっていく。また,地域包括ケアシステムの構築のため,ますます医療情報の標準化や広域での医療情報連携が必須となる。
日立は,2016年4月,ヘルスケア事業の成長・拡大を加速させるため,日立の完全子会社であった(株)日立メディコと日立アロカメディカル(株)を日立に統合した。ヘルスケア分野を社会イノベーション事業における注力4事業分野の一つと位置づけ,画像診断装置,粒子線がん治療システムや分析装置,ITを活用した医療サービスや地域包括ケアシステムなど,医療の質向上と効率化を実現するソリューションを提供している。一方,日立メディカルコンピュータは,2000年12月の会社設立以来,無床診療所や調剤薬局に対し,医療機器および電子カルテをはじめとする医科・歯科・調剤向けの医療情報システムを提供していく。

2. 再編の目的
今回の再編は,地域包括ケアシステムの実現を支える医療機関や介護事業者へワンストップサービスを提供することを目的としている。地域包括ケアシステムにおいて,プライマリケアを担う地域の病院・診療所・薬局や介護事業者へ,医療情報システムや画像診断装置など院内で使用する医療機器・情報システムの販売から保守サービスまでを,2018年4月以降は日立ヘルスケアシステムズ(仮称)がワンストップで提供する。今後は,在宅医療連携やクラウド化などのソリューションを提供し,地域包括ケアシステムを支える各医療機関や介護事業者の連携や新たな役割をサポートしていく。保守サービスについては,日立および日立メディカルコンピュータが保有するサービス拠点やノウハウを一体化することで有効に活用し,地域に密着した,より高品質なサービスを提供する。
日立グループは,今回の再編で,地域医療の中核としてますます重要性が増す医療施設への対応を強化することで国内事業を拡大する。

3. 本会社分割の要旨

(1)本会社分割の日程
契約締結日:2018年2月(予定)
実施予定日(効力発生日):2018年4月1日および7月1日(予定)*
* 本会社分割の実施にあたり,複数の吸収分割契約を締結する予定であり,医療機器事業に関する保守サービスおよび営業・サービス支援部門ならびに電子カルテ事業に係る労働契約等の承継の効力発生日は2018年4月1日,同事業に関わる資産・契約等の承継の効力発生日は2018年7月1日を予定している。
(注)本会社分割は,日立においては会社法第784条第2項に定める簡易吸収分割であり,日立の株主総会による吸収分割契約の承認を得ずに行う。

(2)本会社分割の方式
日立を吸収分割会社とし,日立メディカルコンピュータを吸収分割承継会社とする吸収分割。

(3)本会社分割に伴う新株予約権および新株予約権付社債に関する取扱い
日立が発行した新株予約権の取扱いについて,本会社分割による変更はない。日立は新株予約権付社債を発行していない。

(4)本会社分割により増減する資本金
本会社分割による日立の資本金の増減はない。

(5)その他
その他の本会社分割の詳細については,決定次第発表。

 

●問い合わせ先
(株)日立製作所
http://www.hitachi.co.jp/

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