医療機器の輸入販売・リースを行うシーメンスヘルスケア（株）と，駅施設に近接した多診療科クリニック（PCC: Portal Care Clinic）を企画開発しているスマートメディカル（株）は，「放射線科（機器）アウトソーシングに関する基本協定」を締結した。

シーメンスヘルスケアは，全世界でヘルスケア事業を展開するシーメンス・ヘルシニアーズ（Siemens Healthineers）の日本法人として，医用画像技術，診断薬や遺伝子検査分野などで製品群やサービスを提供しており，CT（コンピュータ断層撮影）装置，MRI（核磁気共鳴画像）装置などの分野で世界に誇る技術を持っている。

一方，スマートメディカルは，PCC事業において医療法人との連携により駅ナカもしくは駅に近接した商業ビルに多診療科クリニックを複数展開している。生活動線上の立地に「かかりつけ医」機能を持つ地域医療拠点を複数開発してきた。また，各種医療機関とも連携しており，優れた放射線科医とのネットワークも有している。

今回の提携により，スマートメディカルは利用者も医療従事者も共に通いやすい駅施設近接の医療施設に「医療スキャンセンター（仮称）」を企画開発する方針を打ち出した。シーメンスヘルスケアが有する最新の医療スキャナを導入し，最適な医療機器を活用した診断サービスを提供する。

両社は，健康診断などで重篤な疾病の早期発見と予防医療の地域かかりつけ医機能を創造すること，また将来的にはIT技術を活用した遠隔地からの放射線科医による24時間体制での画像診断サービス，といった新しい時代の医療・ヘルスケア事業開発に取り組める可能性があることから今回の合意に至った。