スリーエム ヘルスケア（株）は今年9月，同社相模原事業所敷地内に，ヘルスケア分野に特化した研究開発拠点を設立する。

スリーエム ヘルスケアでは，これまで相模原事業所内で海外拠点から輸入した医療製品の日本仕様へのローカライズを手掛けるほか，顧客向け技術サービスを提供してきた。今回，新たに研究開発拠点を設置することで，多様化する日本市場の医療ニーズにきめ細かく対応する付加価値の高い製品の開発が可能となる。3Mの得意とする皮膚創傷ケア，感染予防，歯科治療や歯列矯正，食品衛生管理の分野において，より日本国内での製品開発力を強化する。新しい研究開発拠点で開発された製品は当面，日本市場での展開を視野に入れているが，将来はアジア市場を含めたグローバル市場での販売も検討する。

3Mジャパングループでは，ヘルスケア分野を含む，内需型産業を国内重点市場と位置づけ，成長を目指す戦略を加速している。今回のヘルスケア分野における研究開発機能の強化はその一貫。
なお，今回のヘルスケア関連事業の研究開発の強化を目的とした投資は，2011 年経済産業省によって実施された，「アジア拠点化立地推進事業」として採択され，投資費用の一部が同補助金の対象となっている。

●スリーエム ヘルスケア 研究開発分野概要

・皮膚創傷ケア製品（サージカルテープ，ドレッシング材等）
・手術前・手術中・手術後の処置，治療に使用される医療用器材
・滅菌関連製品，洗浄剤
・歯科用製品，矯正歯科材料
・食品衛生管理製品