X線撮影装置「X'sy Anesis（エクシーアネシス）」

島津製作所は，4月13日に診療所向けX線撮影装置「X'sy Anesis（エクシーアネシス）」を発売する。診療放射線技師などの専門技術者ではない医療従事者による操作を容易にするため，ユーザビリティを高めた。同社は，操作負担の軽減とともに，検査時間の短縮を通じて患者の負担軽減にも貢献する。

「X'sy Anesis」は，肺炎などの病変の診断用途や，骨折の画像診断などの整形外科用途に多く使用される，一般撮影システムと呼ばれる医療機器。一般撮影システムは，胸部，腹部，頭部，四肢など多くの部位において，画像診断の第1選択肢として使用されることが多いため，様々な種類の検査に簡単な操作で対応できることが求められている。

本製品は，検査部位・撮影方向などの組み合わせで最適な撮影条件を自動設定する機能を搭載し，使い勝手を向上させた。またワンタッチ操作の電磁ロック方式で撮影位置の微調整などが簡単かつスムーズにでき，検査時間の短縮を支援する。

島津製作所は2023年度から始まった中期経営計画において，画像診断機器とAIやIoT技術を用いて新たな付加価値を提供する，「イメージングトランスフォーメーション（IMX）」と名付けた戦略を推進していく。同社は，国内診療所の新規開業市場において，約50％のシェアを有するトップメーカーで，電子カルテシステム「SimCLINIC T4 Cloud」，椎体計測ソフトウェア「Smart QM」，医療用画像表示ソフトウェア「SimCLINIC View」など豊富なソフトウェア・装置ラインアップを有している。同社はIMXの一環として，今後もこれらの製品を組み合わせた診療所向けソリューションを提供していく。

なお，「X'sy Anesis」は，4月14～16日に開催される2023国際医用画像総合展（ITEM2023）で展示される。

●新製品の特長

1. 患者に寄り添う
天板にソフトマットを使用し，優しい体感で患者の負担を軽減する。また撮影位置の調整がワンタッチ操作で簡単かつスムーズに行え，検査時間の短縮につながる。

2. 操作する人に寄り添う
コンソール（制御盤）は色・デザインを改良し，表示部や操作ボタンの視認性が向上した。「ワンタッチガイド機能」で，検査部位・撮影方向などの選択により最適な撮影条件を設定でき，撮影距離など検査に必要な情報が表示される。慣れない検査部位でも簡単に検査できるようにサポートする。また電子カルテシステム・DRシステムとの連携により，検査開始から画像保存まで容易に操作可能。

3. さまざまな検査に寄り添う
一般撮影システムは胸部，腹部，頭部，四肢など多くの部位の画像診断に使用される。さまざまな検査に対応可能な可動域を確保しつつ，コンパクトに設置可能な装置。

※X'sy Anesisは，（株）島津製作所またはその関係会社の日本及びその他の国における商標。
　X'sy Anesisは，診断用X線装置EZy-Rad Proの愛称。

定価　740万円～（税別，システム構成により異なる）
目標販売台数　600台
製造販売認証番号　220ABBZX00103A01
一般的名称
据置型アナログ式汎用X線診断装置 ［診断用X線装置 EZy-Rad Pro］
据置型デジタル式汎用X線診断装置^※
管理医療機器・設置管理医療機器・特定保守管理医療機器

^{※本医療機器は複数の一般的名称に該当する。}

詳しい製品説明についてはこちら
　X’sy Anesis Mパック／MHパック
　X’sy Anesis Aパック／AHパック