日本ストライカー,次世代ナビゲーションシステム「Q Guidanceプラットフォーム」2023年1月,脊椎疾患分野を皮切りに販売開始
2022-12-21
日本ストライカー(株)は,薬事承認を受けた次世代型の手術用ナビゲーションシステム「Q Guidance(キューガイダンス)プラットフォーム」を,2023年1月から,脊椎疾患分野を皮切りに販売開始する。
日本ストライカーでは,Enabling Technologies(イネーブリングテクノロジー)(*1)構想のもと,術中イメージングからナビゲーション,ロボティクスまで,広範な外科手術をサポートする技術システムを包括的に提供することを目指し,多様な医療機器の開発を進めている。手術用ナビゲーションシステムとは,手術中に術野内の手術器具やインプラントの位置を検出し3次元的に把握するための医療機器ならびに専用アプリケーションの総称であり,血管や神経の損傷を防ぐことや,計画通りにインプラントを設置することが期待される。「Q Guidanceプラットフォーム」では,疾患領域ごとに対応するアプリケーションが用意され,今回承認適用となった脊椎疾患領域では「Spine Guidance Software」のもとで手術が行われる。脊椎手術における位置情報の検出には光学式センサーカメラを使用し,従前から同社のナビゲーションシステムに搭載してきたアクティブ型に加えて,執刀医が持つトラッカーの軽量化が期待できるパッシブ型の両型に対応(*2)し,汎用性が高まった。また,2台のコンピューターシステムによって多くの視覚情報をスピーディに処理し,32インチのタッチモニターを標準装備することで,操作性も向上している。
日本ストライカーは,2022年4月に,手術室内で使用できる可動式CT装置「AiroモバイルCT」を発売し,画像診断装置事業に参入した。術中に撮影したCT撮影データは,前述の「Spine Guidance Software」と自動的に同期され,「Q Guidanceプラットフォーム」が検出する患者の解剖学的特徴と位置合わせを行う。この位置情報がモニタ上に3D表示されることで,微細な計画が求められる脊椎手術において,執刀医に充実した画像情報と高度なコンピュータ支援を提供し,複雑な臨床上の決定に貢献する。このように「AiroモバイルCT」に続き「Q Guidanceプラットフォーム」が製品ポートフォリオに加わることで,術中イメージングからナビゲーションまでシームレスなソリューションを提供し,医療現場におけるワークフローを最適化する。
日本ストライカーは,今後「Q Guidanceプラットフォーム」の拡張性を活かし,より多くの患者へ質の高い医療を提供していく。
*1:一般的には実現技術と訳されるが,同社ではテクノロジーの力によって術中支援(イメージングからナビゲーション,ロボティクス)をシームレスに提供し,臨床成績の向上を目指す包括的な取り組みを意味する。
*2:執刀医の手元にある専用機器(トラッカー)から照射した赤外線を検出して位置情報を測定する「アクティブ型」と,カメラから照射する赤外線をトラッカーで反射させることで位置情報を測定する「パッシブ型」の,双方の光学トラッキング技術を併用する機能を指す。
販売名:Q GUIDANCEプラットフォームストライカー
医療機器認証番号:304AFBZX00101000
販売名:AiroモバイルCT
医療機器認証番号:304AFBZX00025000
●問い合わせ先
日本ストライカー(株)
https://www.stryker.com/jp