CureApp,医師が処方する本態性高血圧症に対する「治療用アプリ」が国内第二弾として薬事承認
厚労省薬事・食品衛生審議会(プログラム医療機器調査会)が承認を了承
2022-3-10
(株)CureAppは自治医科大学内科学講座循環器内科学部門と共同研究を行っていた本態性高血圧症に対する治療用アプリ(以下,本治療用アプリ)の薬事申請をかねてより行っていたが,2022年3月9日(水)薬事・食品衛生審議会プログラム医療機器調査会において,本治療用アプリの薬事承認が了承されたことを発表した。
2022年度診療報酬改定案で「プログラム医療機器等医学管理加算」の項目新設が了承されるなど制度面での追い風もある中,今回治療用アプリとして初のソフトウェア単体での薬事承認了承となる。国⺠病と言われる高血圧症に対し,薬だけに頼るのではなくアプリで生活習慣の修正を支援するデジタル療法を実現する「高血圧症向け治療用アプリ」誕生への一歩となる。また,高血圧領域における治療用アプリの薬事承認の了承は「世界初」となる。
本態性高血圧症に対する「治療用アプリ」の可能性
本態性高血圧症の治療には生活習慣の修正が不可欠だが,患者の価値観や意欲,職場・家庭環境などに左右されるため継続が難しく,医療機関による効果的な介入も困難という課題がある。そのため,国内でも患者数が多い一方で約70%の患者さんが降圧目標未達成もしくは未治療という現状がある。本態性高血圧症は脳心血管病(脳卒中や心疾患)最大のリスク因子となり,高血圧症に起因する医療費も年々増大している。
このような課題に対し,本治療用アプリは,患者ごとに個別化された治療ガイダンス(血圧モニタリングと生活習慣ログから個別化された食事,運動,睡眠等に関する知識や行動改善を働きかける情報)を患者へ直接提供する。行動変容を促し患者の正しい生活習慣の獲得をサポートすることで,継続的な生活習慣の修正が可能となり,血圧低下,又は高血圧の状態から脱するという治療効果をもたらすことを意図している。また,医師側においても患者の日々の生活習慣の修正状況が医師アプリにより確認できるため,限られた時間内での診療の質の向上,継続的な生活習慣の修正の実施が期待される。
本品の治験詳細はこちら
Efficacy of a digital therapeutics system in the management of essential hypertension: the HERB-DH1 pivotal trial
European Heart Journal, ehab559, https://doi.org/10.1093/eurheartj/ehab559
<同社からの治験結果報告時プレスリリース>
https://cureapp.blogspot.com/2021/09/cureapp-2021.html
●問い合わせ先
(株)CureApp
http://cureapp.co.jp/