HoloeyesとDental Prediction,5GネットワークやXR技術を活用した,医療分野における国際間遠隔カンファレンスの実証実験を実施
2022-1-17
Holoeyes(株)(以下「Holoeyes」)は,(株)Dental Prediction(デンタル・プレディクション,以下「Dental Prediction」)と,Holoeyesが提供する医療用画像表示サービス(非医療機器)「Holoeyes XR」及びオンライン遠隔共有カンファレンスサービス「Holoeyes VS」を活用し,日本とシンガポールの医師・歯科医師をつなぐ国際間遠隔カンファレンスの実証実験を実施した。
5Gネットワークを活用したVR空間上における国際間遠隔医療カンファレンスは,世界初の試みとなる。
■実施内容
シンガポールの大手通信会社Singtelの5G実験施設「5G Garage」及びNTTドコモの「ドコモ5Gオープンラボ®Yotsuya」の利用及びNTT DOCOMO ASIAの現地サポートの元,日本とシンガポールを5Gネットワークで繋いだ遠隔カンファレンスを2回に分けて実施した。
1.まず,Holoeyes COO 兼 CMO兼 医師で,帝京大学冲永総合研究所 教授の杉本真樹氏が,シンガポールの消化器外科医2名に肝臓の腫瘍切除の模擬カンファレンスをVR空間上で行った。
2.次に,Dental Prediction宇野澤元春 歯科医師とニューヨーク大学歯学部准教授の岡崎 勝至 歯科医師が,シンガポールの日本人歯科医師に歯列の3DモデルをVR空間上で操作しながら,インプラント治療や歯内療法,歯科器具に関する説明を行った。
『参加した医師・歯科医師からのコメント』
-シンガポールの消化器外科医 Dr G-
5Gを使用してスムーズなデータ転送を行うことができ,ストレスなく遠隔カンファレンスの体験が出来ました。UIも直観的で使いやすかったです。
Holoeyesサービスは,患者への説明・若い外科医への教育,手術計画など意思決定のためのツールとして使用できると考えています。また,ネパールやブータン,バングラディッシュ等の途上国での教育にも有用です。
次のステップとしては,教育に取り入れる他,複雑で難易度の高い症例でVR空間でのディスカッションを行いたいです。
今後,使用したヘッドセット(Oculus Quest 2)にも実空間でも位置合わせができる機能があると更に良くなると思いました。
-シンガポールの日本人歯科医 I先生-
これまでにHoloeyesサービスを使ったことはありませんでしたが,非常にスムーズに利用することができて驚きました。歯学部の学生に対する教育や,現役の歯科医師が技術力をアップするためのトレーニングに役立つと感じました。
私はシンガポール在住の日本人の診療に加え,パンデミック以前は日系歯科クリニックのない近隣国に住んでいる日本人向けに歯科の相談会を行っていました。日本語で医療の相談ができることは外国で暮らす日本人にとって安心感につながりますが,新型コロナの影響でここ2年程実施できていません。今後は,口腔内のCT撮影等を行ってくれる現地の歯科クリニックと提携し,VR相談会が開催できるとよいなと感じました。
上記の事例をはじめとして,日本国内に限らず,国際間でもVR技術を用いたオンラインでの遠隔カンファレンスは医療分野において今後も加速していくことが期待される。
本実証実験の様子は,NTTドコモの展示会イベント『docomo Open House’22』において紹介される予定。
なお,本実証は(株)NTTデータ経営研究所と共同で実施している総務省事業「シンガポールにおけるARやMR等技術を活用した遠隔医療システムの展開に向けた調査研究」の成果の一部。
*「ドコモ5Gオープンラボ」は,(株)NTTドコモの登録商標。
(注1)
・一般的名称:汎用画像診断装置ワークステーション用プログラム
・販売名:医療用画像処理ソフトウェア Holoeyes MD
・認証クラス分類:管理医療機器(クラスⅡ)
・認証番号:302ADBZX00011000
・認証日:令和2年2月28日
●問い合わせ先
Holoeyes(株)
https://holoeyes.jp/
(株)Dental Prediction
https://denpre.co.jp