島津製作所,米子会社SSIを通じて「アミロイドMS受託解析サービス」を米国で提供開始
アルツハイマー病の治療薬や早期予防の研究開発を支援
2020-11-6
使用する同社製品
マトリックス支援レーザー脱離
イオン化飛行時間型質量分析計
「AXIMA Performance」
島津製作所は,米国子会社SSI(Shimadzu Scientific Instruments)を通じて「アミロイドMS受託解析サービス」を米国で展開する。本サービスはアルツハイマー型認知症(以下アルツハイマー病)に関する治療薬・早期予防法の研究開発を対象としており,日本国内では2018年8月からサービスの提供を開始している。
同社を含む研究グループは,2018年2月1日にNature Onlineにて血漿中のアミロイドβによるバイオマーカー値が脳内アミロイド蓄積と高い相関があることを発表した。「アミロイドMS受託解析サービス」は,発表した技術を応用したものである。
アルツハイマー病や軽度認知障害(MCI)では,発症の20~30年前からアミロイドが脳内に蓄積し始めるとみられている。アルツハイマー病には現状,根本的な治療薬・予防法が存在しない。「アミロイドMS受託解析サービス」は,血液から簡便に脳内アミロイド蓄積を推定できるため,治療薬・早期予防法の研究開発の迅速化・コスト削減に役立つ。なお本サービスは研究用であり,治療行為や診断目的に用いることはできない。
Nature論文 : A. Nakamura, N. Kaneko et. al., “High performance plasma amyloid-β biomarkers for Alzheimer’s disease” doi:10.1038/nature25456
●問い合わせ先
(株)島津製作所
https://www.shimadzu.co.jp/