日本マイクロソフト,新型コロナウイルス感染症の軽症者向けの「健康管理アプリケーション」の提供を技術協力
全国の自治体で活用できるオープンソースとして公開
2020-6-23
日本マイクロソフト(株) は,東京都の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策において,「健康管理アプリケーション」の提供を技術協力した。健康管理アプリケーションは,入院治療の必要が無い軽症者等が,毎日の自身の体調を看護師等に報告し,看護師等がその情報をリアルタイムに把握できる,スマートフォンなどの端末用アプリケーション(モバイルアプリ) 。
東京都では,医療機関が COVID-19 の重症患者の入院治療に注力できるよう,軽症者等を宿泊療養施設に受け入れているが,同施設において入所者・看護師の負担軽減のために,入所者の毎日の健康状態の把握をリモートから簡便に行う仕組みが求められていた。
東京都と日本マイクロソフトは,軽症者等が自分で毎日の体調をスマートフォン等に入力し,看護師及び行政機関が管理できるアプリケーションを宿泊療養施設に導入するため,2020年4月20日(月) に共同プロジェクトを開始,4月30日(木)~5月1日(金)に宿泊療養施設での試験運用を行い,運用を開始した。日本マイクロソフトは,他の自治体でも本アプリケーションを活用できるようにするため,本アプリケーションのテンプレートを,ソフトウェア開発プラットフォームの「GitHub」にオープンソースとして2020年6月23日(火)に公開した。
■日本マイクロソフトの役割:
- ビジネスアプリケーション作成ツール「Microsoft Power Apps」を活用して,「健康管理アプリケーション」のベースとなるサンプルテンプレートを開発し東京都に提供
- 入所者が登録したデータを,看護師や職員が容易に把握できるように,ダッシュボード形式で可視化するアプリケーション (体調分析ダッシュボード) を,データ可視化ツール「Microsoft Power BI」で作成
- 「健康管理アプリケーション」を通じて入所者が入力したデータを,マイクロソフトのクラウドサービスに保管
-
本アプリケーションのテンプレートを,オープンソースとして GitHub (以下) に公開
https://github.com/microsoft/PowerApps-Templates-Japan
■東京都 副知事 宮坂 学 氏のコメント:
「東京都では,医療機関が COVID-19 の重症患者の入院治療に注力できるよう,軽症者を都内の宿泊療養施設に受け入れていますが,同施設では入所者の毎日の健康状態を安全かつ簡便に把握できる仕組みが求められていました。都では,日本マイクロソフトに技術協力してもらうことで,わずか数日で健康管理アプリケーションを開発し,利用を開始でき,入所者や看護師の負担を軽減できました。」
■健康管理アプリケーションの特徴:
- iOS と Android に対応したモバイルアプリのため,入所者が所有するスマートフォンで本アプリケーションを活用することで,日々の体温等の体調の変化を簡単に記録できる。
- これまで看護師や職員が1日2回電話で入所者に確認し,手作業で入力していた体調のデータを,自動的に集計し可視化できる。
- 入所者にとっては看護師・職員への電話待ちや電話のやり取りの時間が無くなるなどの軽減を図ることができる。
■健康管理アプリケーションのイメージ:
■参考:
東京都 (第 281 報) 軽症者等を受け入れる宿泊療養施設への最先端ロボット等の導入について
https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/taisaku/saigai/1007261/1007792.html
Microsoft Power Apps:
https://powerapps.microsoft.com/ja-jp/
●問い合わせ先
日本マイクロソフト(株)
http://www.microsoft.com/ja-jp/