神奈川県立こども医療センター,InterSystems HealthShare® を採用し,低出生体重児PHRの実証運用を開始
〜継続的なフォローアップに重要な医療・医療健康情報の一元管理が可能に〜
2019-3-26
医療情報技術のグローバル・リーダーであるインターシステムズジャパン(株)(以下,インターシステムズ)は,医療連携プラットフォーム「InterSystems HealthShare®(ヘルスシェア)」が,地方独立行政法人神奈川県立病院機構 神奈川県立こども医療センター(以下,神奈川県立こども医療センター)の「早産・低体重児における電子育児応援ナビゲーションプロジェクト 」に採用され,同プロジェクトにおけるPHR(個人医療健康記録:Personal Health Record)」が2019年2月より実証運用を開始したことを発表した。
近年,低出生体重児の割合は増加傾向にあり,特に出生体重1,500g未満である極低出生体重児は,さまざまな合併症が生じる場合があり,また発達の過程での深刻な疾病や障害のリスクが高いため,学童・思春期,成人に至るまで継続的なフォローアップが必要である。こうしたフォローアップには,出生から発達に沿って継続的な身体・医療・健康情報を一元的に収集し保持することが重要で,これを実現するために,神奈川県立こども医療センターでは,新生児科の盛一享徳医師を中心に「早産・低出生体重児支援PHR」を開発した。同システムは,低出生体重で生まれた患者の医療・健康記録を一元的に記録し,患者およびその保護者が,スマートフォンなどのデジタル端末で,理解しやすい形態に変換された情報を参照することが可能。また今後,多くの患者データを収集分析し,複数の医療機関で共有することで,発育発達を含む合併症などのリスクを低減する研究が進むことも期待されている。
「InterSystems HealthShare」は,医療機関,患者,保険機関などを繋ぎ,継続したケアを推進する統合した医療記録と分析を提供する医療連携ソリューションのスイート製品群。今回,神奈川県立こども医療センターに採用されたHealthShare Health Connectは,相互運用性の主要な標準規格をサポートした医療サービス・バスで,異なるシステムやデータを統合,連携し,ビジネスプロセス,ワークフローを自動化することが可能である。
「早産・低出生体重児支援PHR」の実証運用開始にあたり,神奈川県立こども医療センター 新生児部長 豊島 勝昭氏は,以下のように述べている。「低出生体重児は,長きに渡るフォローアップが必要で,コアとなる医療健康記録を本人患者家族,成長した後は患者自身が持ち続けることで,医療機関や地域が変わっても適切なケアの受診を支援できます。また,地域や学校,福祉機関など周囲の環境に,子どもの状況を理解してもらう事も重要で,このPHRが,そのためのコミュニケーションツールとしての有用な役割を果たし,社会からの理解を得られるツールになることを期待しています。」
「InterSystems HealthShare」の詳細は下記参照。
https://www.intersystems.com/jp/products/healthshare/
●問い合わせ先
インターシステムズ
InterSystems.com/jp/