ハートフロー,JACC誌にて冠動脈CTA+ハートフロー解析に基づく心疾患診断手法が評価される
2019-1-17
※2019年1月15日米国配信リリース和訳
ハートフロー(本社:米国カリフォルニア州,CEO:ジョン・H・スティーブンス)は2019年1月15日,PACIFICのサブスタディで,冠動脈疾患の非侵襲的検査においてハートフローFFRCT解析が最も高い診断性能を実証したことを発表した。ハートフロー解析は,標準的な冠動脈コンピュータ断層血管造影(CTA)を用いて,個別の患者に対応する非侵襲的冠動脈検査。「虚血検査における冠動脈コンピュータ断層血管造影法,冠血流予備量比法および灌流画像法の比較」と題された文献は,米国心臓学会誌(JACC)により2019年1月14日にオンラインで発表されており,紙面では2019年1月22日にJACC誌に掲載される予定である。
PACIFIC研究は,冠動脈CTA,SPECT,PETおよび標準的な侵襲的冠血流予備量比(FFR)測定を受けた208人の患者を対象に行われた。ハートフロー解析は冠動脈CTA画像のデータから遡及的に入手した。血管ベースで診断性能を見た場合,ハートフロー解析(0.94:ROC曲線下面積で測定)は,冠動脈CTA(0.83,p<0.001),SPECT(0.70,p<0.001),PET((0.87, p<0.001)を優に上回るという結果が得られた。ハートフロー解析では,血管ベースの診断精度は87%,感度(または正確に疾患を特定する能力)は90%,特異度(または正確に疾患ではないと特定する能力)は86%という結果が得られた。1 このデータは,2018年5月に開催されたEuroPCR学術会議にて既に発表されている。
ハートフローのチーフ・メディカル・オフィサーのキャンベル・ロジャーズ医師,FACC(米国心臓学会フェロー)は次のように述べている。「今回の調査結果はハートフロー解析の診断性能に対する医師の信頼を高めるものとなるでしょう。ハートフロー解析では,SPECTなど他の非侵襲的検査で見落とされる可能性のある疾患を特定することが可能であると共に,侵襲的治療を必要とする患者を特定することができます。PACIFIC研究の実用的適用性は広範囲におよびます。患者に最適な治療を特定するための,精度が高く実用的な情報は医師に評価されており,世界中の医療センターにおいて冠動脈CTAおよびハートフロー解析に基づく検査手法は臨床作業の中により多く取り入れられています。」
ハートフロー解析は標準的なCTAスキャンのデータにAIと高度に訓練されたアナリストを活用して患者の動脈3Dモデルをデジタルに構築する。次に,先進アルゴリズムを使って複雑な数式を計算し,血管狭窄が心臓の血流に与える影響を解析する。ハートフロー解析は医師が最適な治療法を策定できるよう実用的な情報を,安全なオンラインインターフェースを通じて提供する。
ハートフローの技術力は,出血,発作,主要な血管の損傷およびその他重篤な合併症を引き起こす可能性のある,不要かつ侵襲的な検査である冠動脈造影処置を減らすことが実証されている。また,病院側の医療費2 も大幅に削減される。
ハートフロー解析はこれまで世界中の臨床医により,25,000人を上回る患者の心疾患診断に活用されている。
1 Driessen, R., et al. 虚血検査における冠動脈コンピュータ断層血管造影法,冠血流予備量比法および灌流画像法の比較。Jアム・コール・カーディオル. 2019;73(2),161-73.
2 Douglas PS, DeBruyne B, Pontone G., Patel MR, et al. 冠動脈疾患が疑われる患者に対するFFRCTに基づくケアの初年度の結果:The PLATFORM Study. Jアム・コール・カーディオル. 2016;68(5),435-45.
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