ハートフロー,ハートフローFFRCTの保険適用開始を発表
2018-11-15
ハートフローは,ハートフローFFRCT解析が2018年12月1日より保険収載されることを発表した。ハートフローFFRCT解析は既に国内における製造販売承認を取得している。保険収載適用により冠動脈疾患が疑われる患者さんが広く利用可能となった。販売開始は2018年12月1日を予定している。
和歌山県立医科大学循環器内科の赤阪隆史教授は次のように述べている。「患者さんに冠動脈疾患の症状が見られる際には,不要な試験や侵襲的手法を最低限に留めつつ,一刻も早く効果的な診断を下したいと考えています。臨床試験を通じて,ハートフロー解析が患者さんに対する治療管理を向上し,患者さんによっては侵襲的診断を避けられるようになることが分かりました。保険適用の承認を通じて,より多くの医師や患者さんが革新的な技術の恩恵を受けられることになったと考えています。」
福岡山王病院循環器センター長の横井宏佳医師は次のように述べている。「冠動脈CT血管造影の解剖学的情報にハートフロー解析を加えることで,より良い冠動脈疾患の診断と治療が可能になります。ハートフロー解析が広く利用できるようになることで,医師は不要な検査を減らし,治療を遅らせることなく,冠動脈疾患をより効果的に診断できるようになります。」
冠動脈疾患は世界では死亡原因として最も多く,日本では心疾患死亡の約半数を占めている。医師は,冠動脈疾患が疑われる患者さんの冠動脈に深刻な閉塞が生じているかどうか,できるだけ正確に診断し,閉塞が血流に与える障害のレベルを把握することで,医療マネージメント,ステント,バイパス手術など最適な治療法を特定したいと考えている。
ハートフロー解析は個別の患者さんに対応する非侵襲的冠動脈診断。通常の冠動脈CTスキャンのデータにAIを活用し患者さんの冠動脈3Dモデルを構築し,先進アルゴリズムを使って複雑な数式を計算し,血管狭窄が心臓への血流に与える影響を解析する。ハートフロー解析は医師が最適な治療法を策定できるよう実用的な情報を,安全なオンラインインターフェースを通じて提供する。
ハートフローの技術により,出血,脳卒中,主要血管の損傷,その他重篤な合併症を引き起こすことがある,不要かつ侵襲的な冠動脈造影診断を削減できることが実証されている。また大幅な医療費削減にも貢献している。1
ハートフローの社長兼CEOジョン・H・スティーブンス氏は次のように述べている。「ハートフローは世界中のより多くの患者さんに,この先進的技術を届けられるよう努力していますが,その中で日本での保険収載は非常に重要なマイルストーンであると感じています。直ちに販売開始する予定であり,日本の医師が自信を持って冠動脈疾患の診断を行い,患者さんに最適な治療法を特定する手助けができる事を心待ちにしています。」
これまで世界中で25,000人以上の患者さんの心疾患診断にハートフローが活用されている。
1 Douglas PS, DeBruyne B, Pontone G., Patel MR, et al. One-year outcomes of FFRCT-guided care in patients with suspected coronary disease: The PLATFORM Study. J Am Coll Cardiol. 2016;68(5),435-45.
●製品問い合わせ先
ハートフロー・ジャパン(同)
TEL 03-3539-3730
www.heartflow.com/jp
- 【関連コンテンツ】