富士フイルム,一包化監査支援システム「PROOFIT 1D(プルーフィット ワン ドース)」新開発
〜服用するタイミングごとにまとめて一包化された錠剤やカプセル剤を高精度に読み取り,それぞれの薬剤の名称と数量を自動的に判定〜

2018-9-25

富士フイルム


一包化監査支援システム「PROOFIT 1D」

一包化監査支援システム
「PROOFIT 1D」

富士フイルム(株)は,服用するタイミングごとにまとめて一包化(*1)された薬剤の名称と数量を自動的に判定し,調剤薬局などでの薬剤師の監査業務(*2)をサポートする一包化監査支援システム「PROOFIT 1D(プルーフィット ワンドース)」を開発した。

「PROOFIT 1D」は,一包ごとに錠剤の刻印や文字,カプセル剤の色や形などを高精度に読み取って,それぞれの薬剤の名称と数量を自動的に判定できるシステムで,薬剤師の監査業務の負担軽減に貢献する。なお,本製品は,今冬の発売を予定している。

昨今,高齢化に伴って慢性疾患が増えており,一回に服用する薬剤も多くなっている。このような中,薬剤の飲み忘れや飲み間違いを防止するために,薬剤の一包化ニーズが高まっている。
薬剤師には,患者に薬剤を渡す時に,薬剤の種類や数量に間違いがないかを確認する監査業務が義務付けられている。現在,一包化された薬剤の監査業務では,薬剤師が一包ごとに薬剤の種類と数量を目視で確認しているため,大きな作業負荷がかかっている。今後,在宅医療の患者に対する服薬支援・指導など,地域における薬剤師の役割期待が拡大する中で,目視のみならずシステムも活用して,薬剤の監査業務の効率性をより高めていきたいというニーズがある。

今回開発した「PROOFIT 1D」は,一包ごとに錠剤の刻印や文字,カプセル剤の色や形などを高精度に読み取って,それぞれの薬剤の名称と数量を自動的に判定できる一包化監査支援システム。
「PROOFIT 1D」は,富士フイルムが持つ光学設計技術や画像処理技術を活用して,錠剤やカプセル剤の高画質撮影を実現。さらに独自の画像認識技術で,一つ一つの錠剤やカプセル剤を高速・高精度に読み取る。また,新たに開発した「錠剤の刻印や文字の抽出技術」により,これまで困難であった,錠剤の表裏や刻印の向きをそろえた,一包化された薬剤の一覧表示が可能。刻印を強調表示できる機能も搭載しているため,モニター画面上で薬剤師が監査しやすい情報を提供する。
このほか,監査に使用した画像を専用パソコンに50万包分保存することが可能。いつでも画像を検索して確認できるため,履歴管理を効率的に行うことができる。
「PROOFIT 1D」は,薬剤師の監査業務を強力にサポートし,本業務の効率性はもちろんのこと,正確性の向上にも寄与する。

●主な特長

(1) 高画質な撮影と高精度な読み取りで,一包化された薬剤の名称と数量を自動的に判定
・富士フイルムが写真や医療などの分野で培ってきた光学設計技術や画像処理技術を活用して,錠剤やカプセル剤の高画質撮影を実現。さらに独自の画像認識技術で,一つ一つの錠剤やカプセル剤を高速・高精度に読み取り,一包化された薬剤の名称と数量を自動的に判定することができる。
・錠剤の刻印や文字の高精度抽出技術を新開発。これまで困難であった,錠剤の表裏や刻印の向きをそろえた一覧表示が可能。さらに,刻印を強調表示できる機能も搭載しているため,薬剤師が監査しやすい画面表示を提供する。
・錠剤が立っていたり,重なっていると判断された場合には,自動ならし機能が発動。錠剤を散らすことで,錠剤の刻印抽出などで高い精度を実現する。

(2) 監査画像を保存でき,履歴管理を効率的に行うことが可能
監査に使用された画像を専用パソコンに50万包分保存することが可能。いつでも画像を検索して確認できるため,履歴管理を効率的に行うことができる。

(3) メンテナンスフリー設計により,システムの維持管理にかかる作業負担を軽減
専用回線によるセキュアな通信機能を搭載。アプリケーションの更新,薬剤の情報を参照するための画像マスターの登録や更新作業が自動的に行われるため,システムの維持管理にかかる業務負担を軽減する。

*1 調剤薬局などで患者が服用する複数の錠剤やカプセル剤を,朝食後分・夕食後分など,服用タイミングごとに一回分ずつ,専用の分包機を使って包に入れて調剤すること。

*2 薬剤師が患者に薬剤を渡す際に,調剤された薬剤の種類と数を確認し,正確性の担保と安全性の確保を行う業務。

 

●問い合わせ先
富士フイルム(株)
医薬品事業部
TEL 03-6271-2171
https://www.fujifilm.co.jp/

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