アースアイズと善光会,「リビング見守りセンサー」の共同開発を開始
〜AI活用による安心安全な高齢者施設・介護施設へ〜
2018-9-11
AI監視カメラシステムを提供するアースアイズ(株)と社会福祉法人善光会は,AIロボットカメラを活用した「リビング見守りセンサー」の共同開発を2018年9月6日(木)から本格的に開始する。
本開発では,施設入居者の事故防止及び介護職員の見守り業務における負担軽減のため,まずは「リビングにおける見守り」をテーマに,入居者の複数人同時の転倒事故の検知や予知を主なターゲットとして研究開発を進めていく。蓄積される膨大なデータから通常とは異なる行動のみを抽出し,効率よくデータ処理を可能にする。
不特定多数いる共有スペースでの見守りサービスは,日本で初めてのこと。本サービスの提供開始は,2019年1月を予定している。
「リビング見守りセンサー」は,アースアイズの人の動きを正確に把握する「目」を持ち,予知・予測を可能とするAI(人工知能)を搭載した監視カメラを活用する。具体的には,複数人が存在するリビングで同時に対象となる転倒,転落,不穏など,トラブルが発生する可能性が高まった際に発報する。
アースアイズは,「事件や事故を未然に防ぐこと」をテーマにAIカメラシステムを開発・販売しており,既に小売店舗における万引犯の軽減によるロス削減では大きな実績を残している。
このシステムを介護分野にも応用するため,まずは介護現場を現状把握することで問題点を正確に捉え,問題解決のための試作を行う。
今回,本開発の現場として善光会の複合福祉施設「サンタフェ ガーデン ヒルズ」(東京都大田区)に試験導入し,実証実験を開始する運びとなった。
本開発の背景として,少子高齢化や人口減少といった人手不足の問題があり,今や様々な業界における深刻な経営課題となっている。AIロボカメラが個人の行動を区別できるアースアイズの検知機能は,今後これらの課題を解決する新たなツールとしても注目され,初めての介護福祉施設における試験導入となる。人手不足の問題においては介護業界でも特に大きな課題となっているが,施設入居者の生活行動を把握することで,善光会は,さらに質の高い個別の最適な介護サービスを提供することができるようになる。
●アースアイズee3 for 介護 商品概要
アースアイズの最新機種ee3(AIガードマン)は,人の動きを正確に捉える「目」を持っている。まずは入居者のリビングでの行動データを集めた上で,「転倒予知」と思われる行動についてAIに覚え込ませて警告を行いスタッフに通知することから開発がはじまる。
データを蓄積した上で「通常とは異なる動き」をAIに覚え込ませることで,正確な目を持ったアースアイズがそれに反応して介護従事者へ通知する。それを繰り返し行って精度を上げていく。
外寸:W190 mm D168mm H142mm(水平時) 209mm(垂直時)
視野(画角):144度
測定距離:13mまで
価格:未定(※介護バージョンはこれから設定する)
●今回の共同研究開発の拠点について
施設名称:複合福祉施設「サンタフェ ガーデン ヒルズ」(東京都大田区)
開設年月日:2007年4月1日
所在地:〒144-0033 東京都大田区東糀谷六丁目4番17号
定員規模:入所定員320名/通所定員65名
構造:鉄筋コンクリート造 地下1階 地上10階建
面積:敷地面積:8,220.67m2/建築面積:2,911.04m2/ 延床面積:16,332.17m2
●社会福祉法人善光会及びサンタフェ総合研究所について
https://www.zenkoukai.jp/japanese/
東京都大田区を拠点に置く介護福祉施設を運営管理する社会福祉法人。「諦めない介護」「先端技術と科学的方法を用いたオペレーション」「革新的チャレンジによる安定経営基盤」「創造性とチームワーク」といった4つのビジョンを掲げ,特別養護老人ホーム他認知症対応型グループホームなどを展開している。平成25年に介護業務負荷の軽減,介護サービスのアウトカムの創出を目指した「介護ロボット・人工知能研究室」を設置,メーカー各社や関係省庁と連携しながら介護ロボットの自社開発・共同開発・実証実験に取り組んでいる。平成29年10月には研究室を発展させ,「サンタフェ総合研究所」を法人内に設立し,福祉業界各関係者へ向けた経営支援を行っている。
●問い合わせ先
アースアイズ(株)
TEL 03-3541-3686
http://earth-eyes.co.jp/