テクマトリックス（株）は，1月22日開催の取締役会決議に基づき，同社の100%子会社として（株）NOBORIを新たに設立し，同社の営む医療システム事業（以下 本件事業）及び本件事業に関する権利義務を（株）NOBORIに承継させる分割（以下 本分割）について，（株）NOBORIとの間で分割契約（以下 本分割契約）を締結した。

また同時に同社と三井物産（株）との間において，（株）NOBORIが行う第三者割当増資（以下 本第三者割当増資）を三井物産が引き受けることに関する出資契約（以下 本出資契約）及び（株）NOBORIの運営等に関する株主間契約（以下 本株主間契約）を締結した。

本分割は，平成30年4月1日を効力発生日として行われる予定であり，また，本第三者割当増資は，平成30年4月19日を払込期日として行われる予定。

●本件の背景と目的

同社は，平成10年より医療機関向けに医用画像システムを開発，販売してきた。平成24年にはいち早くクラウド化に舵を切り，クラウドサービス「NOBORI」のサービスを開始した。「NOBORI」が扱う画像は，放射線分野に留まらず，病理，内視鏡，超音波等，医療施設内で発生する様々な医療情報に広がっている。これまでの累積契約施設数は720を越えており，順調に拡大している。また，「NOBORI」が保管する画像データの量は，患者数にして延べ2,000万人分，検査数は1億検査，総容量として4PB（ペタバイト）と，大量の画像情報を蓄積するに至っている。
同社は，引続き「NOBORI」のサービスを拡販していくと同時に，これまでに蓄積した画像データや技術を活かし，顧客である医療施設と連携した個人向けのサービスや，AI技術等を活用したサービスの企画，開発を進めているが，新しいサービスを開発，展開する上で，広範な提携も視野に検討を進めてきた。
そこで，同社は，本件事業を共同で推進することを目的として，三井物産との間で合弁会社設立を伴う本業務提携を行うことに合意した。具体的には，同社及び三井物産の間で同日締結された本出資契約の規定に従い，同社及び（株）NOBORIの間で同日締結された分割契約に基づき，平成30年4月1日を効力発生日（予定）として，同社から（株）NOBORIに対して本件事業に関する権利義務を承継させる本分割を実行し，その後，三井物産は（株）NOBORIに対し平成30年4月19日を払込期日（予定）として払込金額を金22億円（予定）とする本第三者割当増資を実行する。当該合弁会社である（株）NOBORIの運営等については，同社及び三井物産の間において同日締結された本株主間契約の規定に従うものとされる。
本業務提携により，本件事業は（株）NOBORIに承継され，三井物産との合弁会社として共同で運営されることとなる。（株）NOBORIは，三井物産のグループ会社やその投資先との連携を進めるとともに，海外を含めたネットワークの活用が可能になる。また，本第三者割当増資により，「NOBORI」サービスの拡販に向けた設備投資，新しいサービスの開発，さらにはM&Aを含めた事業投資のための資金を得られることになる。

●設立する子会社の概要

（1） 商号
株式会社NOBORI

（2）所在地
東京都港区三田三丁目11番24号

（3） 代表者の役職・氏名
代表取締役社長 依田 佳久

（4） 事業内容
医療システム事業等

（5）資本金
（1月22日現在）1円（本第三者割当増資の効力発生後）1,100百万円

（6） 設立年月日
平成30年1月22日

（7） 大株主及び持株比率
（1月22日現在）
同社 100%
（本第三者割当増資の効力発生後）
同社 66.66%
三井物産 33.34%

（8）同社と当該会社との間の関係
資本関係
同日現在，同社は，当該会社の発行済株式の100%を保有している。なお，本第三者割当増資の効力発生に伴い，同社は，当該会社の発行済株式の66.66%を保有し，三井物産は，当該会社の発行済株式の33.34%を保有することとなる予定。
人的関係
同日現在，同社の取締役上席執行役員である依田 佳久氏が当該会社の代表取締役社長を兼任しているほか，同社の執行役員2名及び従業員1名が当該会社の取締役を兼任しており，同社の執行役員1名が当該会社の監査役を兼任している。なお，本第三者割当増資の効力発生後においては，当該会社の取締役として，同社が自らの役職員等の中から4名，三井物産が自らの役職員等の中から2名をそれぞれ指名する予定。
取引関係
同日現在，該当なし。なお，本分割の効力発生後においては，同社グループは当該会社に対して管理業務サービスを提供する予定。
関連当事者への該当状況
同社の連結子会社であるため，関連当事者に該当する。