血管撮影システム「Trinias B12 unity edition」

島津製作所は，心臓や頭部領域および小児の血管内治療（インターベンション）をサポートする低侵襲な血管撮影システム「Trinias（トリニアス）」シリーズ「unity edition（ユニティ エディション）」のバイプレーンタイプ計4モデルを1月11日に発売する。

血管撮影システムは，狭窄した血管を拡張するためのステント留置術などカテーテルを用いたインターベンションや，血管系疾患の検査時などに使用されるX線撮影装置。中でも，バイプレーンタイプは，2つのCアームを利用して2方向から透視・撮影を行うため，Cアームが1つのシングルプレーンタイプと比較して造影剤を低減でき，治療時間の短縮にも貢献することから，特に心臓や頭部領域，小児のインターベンションに使用される。

今回販売を開始するバイプレーンタイプは，同シリーズのシングルプレーンタイプと比較し，治療時間を短縮できるケースや造影剤使用量を約50%低減できるケースもある。また，新製品も含む「Trinias」シリーズ「unity edition」合計14モデル向けに，ステントの視認性を高める新機能「SCORE Stent Shot（スコア ステント ショット）」を利用可能にした。

外科治療と比較した侵襲性の低さから，近年，インターベンション手技の確立が進んでいると同時に，治療デバイスの微小化や高度化が進んでいる。同社は，患者負担が少ない装置として血管撮影システムに今後も注力していく。

●新製品の特長

1. 心臓や頭部領域において低侵襲かつ低線量な治療をサポート
心臓や頭部領域，小児のインターベンションにおいて，患者負担が少ない治療を支援する。2つのCアームで透視・撮影を行うため，治療時間の短縮に繋がり，造影剤使用量を半分近くまで低減することも期待できる。また，カスタマイズ可能なタッチパネルコンソール「SMART Touch（スマート タッチ）」を標準搭載しており，検査に合わせて自由度の高いポジショニングを実現する多機能カテーテルテーブル「SMART table（スマート テーブル）」を選択することもできる。

2. ステントの視認性を高める新機能を利用可能
X線量をそのままに画像上のノイズを従来の約半分に低減してステントを強調する「SCORE StentShot」を新たに追加可能にしたほか，拍動によって動くステントを認識・補正して関心領域を表示する「SCORE StentView（スコア ステントビュー）」を改良し，さらに見やすいフル画面モニタ表示に対応した。手技の安全性向上に貢献する。