セント・ジュード・メディカル,PCIガイダンスとなるOPTIS™ Metallic Stent Optimizationソフトウェアを日本先行リリース
〜最新ソフトウェアで,ステントのサイジングと留置を改善するツールを提供するとともに,3D機能の拡充によって冠動脈狭窄に対するPCI手技の治療戦略の決定をより確実に行うことが可能に〜
2016-6-15
セント・ジュード・メディカル(株)は,機能性を強化し,3D機能を拡充したOPTIS™ Metallic Stent Optimizationソフトウェアを世界に先駆け日本で先行リリースし,2016年5月以降,当該ソフトウェアを全国の医療施設にて順次展開している。
この光干渉断層撮影(OCT)診断ソフトウェアは,OPTIS™ Mobileシステム,OPTIS™ Integratedシステム,及びILUMIEN™ OPTIS™ システムを対象としており,冠動脈狭窄を有する患者様の予後の改善を目的に,ステントのサイジング・留置・ポジショニングを,より適切に判断できるように設計されている。
PCIは冠動脈形成術とも呼ばれるカテーテルを使用した手技で,閉塞やプラーク形成のある冠動脈を開通させて心臓への血流を再建することを目的としている。OPTIS™ Metallic Stent Optimizationソフトウェアは,セント・ジュード・メディカルのOPTISシステムの精細な3D画像を活用し,複雑なPCI症例の治療戦略決定に役立つ。
世界的な血管疾患の増加に対応するため,セント・ジュード・メディカルのような企業が技術の進歩に取り組んできた結果,医師たちは侵襲を最小限に抑えたPCI手技を採用することが可能となり,患者様に開心術の代替手技を提供できるようになった。セント・ジュード・メディカルのOPTISシステムのポートフォリオにある技術は,患者様の予後の改善,入院期間の短縮,医療費の削減において医師を支援することを目標に,PCI手技をサポートしている。最新のソフトウエアでアップデートされたOPTISシステムにより,血管疾患治療であるステント留置前後の複雑なPCI手技において,医師は日々の治療戦略の決定をより確実に行うことができる。
大阪府済生会中津病院副院長,循環器内科部長の志手淳也医師は次のように述べている。「この最新ソフトウェアでは,3Dイメージング技術が大変進化しており,ステントの立体的形態および血管への密着状態を迅速に描出します。当該3Dイメージング技術により,分岐部病変における,ステント側枝入口部でのリンクの位置およびガイドワイヤー側枝リクロスポイントを判断することが可能であり,最良の分岐部ステンティングをガイドします。また,新しいアンジオ同期システムと併用することにより,OCT情報をアンジオ上にて理解することができ,ステント留置位置を,より容易に決定することが可能となります。」
セント・ジュード・メディカルのグループプレジデントであるエリック・フェイン医師は次のように述べている。「OPTIS™ Metallic Stent Optimizationソフトウェアは,より多くの選択肢を医師に提供する製品を開発するというセント・ジュード・メディカルの継続的なコミットメントを示すものであり,医師の方々に改良されたOCTガイダンスを日々の診療に活用していただきたいと考えています。血管内超音波検査法と比較して,OCTは解像度が高く,非常に詳細な冠動脈画像を提供することができるため,特に複雑な症例でのPCI手技が向上します。」
【光干渉断層撮影(OCT)イメージングについて】
セント・ジュード・メディカルのOCT技術は血管内のイメージング方法であり,疾患形態の解剖学的画像と自動測定を実現するために,光を使用している。従来のイメージング技術では可視化できない,または評価することが困難である重要な血管特性を,OCT技術により可視化し測定することができる。
その結果,OCTによる自動かつ高精度な測定が実現される。このような測定はステントの選択および留置をガイドすることに役立ち,また,手技の成功につながるステント留置の評価に役立つ。これにより,繰り返し行う必要性を最小限度に留める可能性が高まる。OCTシステムでは,PCI手技の最適化を支援するワイヤレスの心筋血流予備量比(FFR)も測定できる。
【虚血性心疾患とは】
冠動脈の閉塞や狭窄により心臓への血流が阻害されている状態を「虚血性心疾患」という。心疾患の大部分を占めている疾患で,狭心症と心筋梗塞に大別される。
【経皮的冠動脈インターベンション(PCI)について】
カテーテルを上腕,手首,足の付け根などにある動脈から心臓をとりまく動脈まで挿入して行う手技。バルーン血管形成術とステント留置術の2種類がある。
●問い合わせ先
セント・ジュード・メディカル(株)
http://www.sjm.co.jp/