富士通,Windows10に対応し,クラウド型のサービスを備えた医療事務・電子カルテシステムHOPEシリーズを販売開始
〜災害対策,地域医療連携を支援〜
2016-3-16
富士通(株)は,診療所向けの医療事務・電子カルテシステム「FUJITSU ヘルスケアソリューション HOPE LifeMark-SX(ホープ ライフマーク エスエックス)」(以下,「HOPE LifeMark-SX」)と,医療事務システムを切り出した,300床までの医療機関向けの「FUJITSU ヘルスケアソリューション HOPE SX-S(ホープ エスエックス エス)」(以下,「HOPE SX-S」)を,3月16日より販売する。
これらの製品は,従来の診療所向け医療事務・電子カルテシステムの機能を継承しながらWindows10への対応とユーザーインターフェース改善を行っており,従来よりもスピーディーで快適な操作を実現している。
また,今回新規に同社データセンターに情報連携機能を整備し,これらの製品で利用できる,医療機関内の診療データを保全するBCP機能や,患者が自分自身のパソコンやスマートデバイスから診療予約が可能なWEB診療予約機能,介護施設とのコミュニケーション機能などの新規クラウド型サービスも,2016年5月より,順次拡充していく。
●背景
健康長寿社会の達成に向け,効果的・効率的な医療・介護を実現するため,地域の保健機関,医療機関,介護施設などの間での健康管理情報・診療情報の連携ニーズが高まっている。
同社は全国の地域医療連携ネットワークの構築・運用支援と,4万5千件を超える医療事務システム,および3千件を超える診療所向け電子カルテシステムの販売実績をもとに,医療機関と介護施設などとの安全で効率的な情報連携を実現するための機能を備えた「HOPE LifeMark-SX」と,医療事務システム機能のみをパッケージ化した「HOPE SX-S」の販売を開始する。
●診療所向け医療事務・電子カルテシステム「HOPE LifeMark-SX」の特長
「HOPE LifeMark-SX」は医療事務システム機能を兼ね備えた,診療所向けの電子カルテシステム。
パソコン1台のスタンドアロン構成から20台のクライアントサーバ構成まで適用可能である。
1. Windows10への対応とスピーディーな操作性の追求
プラットフォームをWindows10に刷新することで,よりスピーディーな操作を実現している。また,従来製品よりも適度な余白を入れ,目に優しい配色に変更することで,各種の機能ボタンを分かりやすくしている。さらに,表示サイズや各エリアの表示幅を,利用者1人ひとりが使いやすいように,変更可能とした。
2. 新規クラウド型サービスの提供(2016年5月より,順次提供予定)
同社データセンター内に整備する情報連携機能と,医療機関内の本製品とをオンライン接続することで,以下の機能を利用できる。
<1> BCP機能:
日々蓄積される診療データを,医療機関の指定した時間ごとに,自動で同社データセンター内の情報連携基盤上にバックアップする。万一,被災により医療機関内のシステム環境を利用できない場合には,災害対策用のシステム環境にバックアップデータをダウンロードして利用できる。
<2> WEB診療予約機能:
患者が,患者自身のスマートデバイスやパソコンから,インターネットを介して診療予約できるサービス。複数の医療機関が本製品のクラウド型サービスを導入している場合,患者は,それらの医療機関への診療予約状況を,自分専用の予約管理画面で,一括管理できる。
<3>コミュニケーション機能(地域包括ケアサービス):
同社データセンター内に用意された掲示版を利用し,医師,看護師,介護スタッフの間で情報を共有できる。医療機関,介護施設などのパソコンや,医師,看護師,介護スタッフのスマートデバイスなどから,インターネットのポータルサイトにアクセスしてIDとパスワードでログインすれば,患者の日々の変化をタイムライン形式で共有できる。
3. カルテ作成業務を効率化
<1> 一括入力機能,ショートカットキーなどの追加 <「HOPE EGMAIN-RX」の機能強化>
カルテ入力の際には,初回来院時には検査,2回目来院時には処置,というような,1人の患者の診療が複数日に渡る場合,電子カルテに入力する処置・処方予定などをまとめて入力できるようになった。また,電子カルテを入力するための各種ツールを起動するショートカットキーの追加や,処方監査機能により発見されたエラーを修正する部分への自動的な移動などの機能改善も図っている。
<2> 院外からも電子カルテの入力・参照が可能<「HOPE EGMAIN-RX」の機能継承,Windows10対応版は2016年7月提供開始予定>
スマートデバイスに対応しており,医療機関内だけでなく,往診先や自宅にいながらカルテの入力・参照が可能。また,病診連携機能により,同社の地域医療ネットワークシステム「HumanBridge EHRソリューション」とのデータ連携が可能である。
4. レセプト電算データ作成業務を効率化する医療事務システム <「HOPE SX-R」の機能を継承 >
本製品には,受付,会計,レセプト電算データ作成などの業務を支援する医療事務システムも装備されている。
医療機関は月次で審査支払機関にレセプト電算データをオンラインで送信し,保険診療報酬を請求しており,月末・月初に時間をかけてこの作業を行っていることが多く,事務スタッフの負担となっている。本製品は,医療機関で日々の個々の患者の会計入力が完了すると同時に,自動的にその日のレセプト電算データを作成・更新する。月末や月初には,レセプト電算データの内容を確認し,確認完了ボタンをクリックするだけで,レセプト電算データが完成する。レセプト電算データ作成作業を自動化して平準化するため,事務スタッフの負荷を低減できる。
また,日々の会計入力中に,その月のそれまでのレセプト電算データと過去の月次レセプト電算データを表示し,月をまたがって実施する検査や処方を確認できる。これにより,検査予定や処方の誤りなどの防止と,会計手続の迅速化・効率化を支援する。
●300床までの医療機関向け医療事務システム「HOPE SX-S」の提供について
医療事務・電子カルテシステム「HOPE LifeMark-SX」の医療事務システム機能とクラウド型サービスをパッケージ化し,医療事務システム「HOPE SX-S」として提供する。「HOPE SX-S」は,診療所だけでなく,300床までの医療機関に適用可能で,パソコン1台のスタンドアロン構成から50台のクライアントサーバ構成まで対応している。「HOPE LifeMark-SX」への移行が容易で,同社の数多くの医療機関向けシステムとの連携による拡張性も備えている。
●問い合わせ先
富士通(株)
公共・地域営業グループ ヘルスケアビジネス推進統括部
第三ヘルスケアビジネス推進部
TEL 03-6252-2502(直通)
http://www.fujitsu.com/jp/