東芝メディカルシステムズ,新型検出器PUREViSION Detectorを搭載した80列/160スライスCT「Aquilion™ PRIME」販売開始
~より一層の被ばく低減とさらなる画質の向上を実現するマルチスライスヘリカルCT~
2015-4-17
Aquilion™ PRIME
東芝メディカルシステムズ(株)は,320列エリアディテクターCT Aquilion ONE™において開発された新型検出器PUREViSION™ Detectorと進化した被ばく低減技術を搭載した80列検出器/160スライスCT Aquilion™ PRIME(アクイリオン プライム)の国内販売を4月17日より開始する。
Aquilion PRIMEは最小設置スペース14.8m2を実現し,さらに電源容量や待機電力をおさえ省エネルギー化を図ったシステムで,Aquilion PRIMEシリーズ(注1)にて全世界で1010台(2015年3月末時点)の販売実績がある装置。今回新型検出器PUREViSION Detectorと進化した被ばく低減技術の搭載により,高速・高精細・低被ばくを,さらに高い次元で実現し,医療の質の向上に貢献する。
PUREViSION Detectorは,検出器素材の最適化と高精細検出器製造技術の採用により,検出器性能を大幅に改善し,被ばく低減と画質の向上を実現する新型検出器。さらに,AIDR 3Dを進化させたAIDR 3D Enhanced,および金属アーチファクトなどを低減する画像再構成技術SEMARを搭載し,被ばく低減と画質の向上を実現する。
なお,本製品は2015年4月17日(金)~19日(日)にパシフィコ横浜展示ホールにて開催されるITEM2015 国際医用画像総合展に展示される。
●製品の特長
1.新型検出器PUREViSION Detector
検出器の大幅な性能向上を目指し,PUREViSION Detectorでは,従来の検出器から出力向上とノイズ低減の両方を達成した。検出器素材の最適化と検出器製造プロセスにおいての高精細検出器製造技術の採用を実施し,従来の検出器から光出力が40%向上している。
また,データ収集装置(DAS)においての実装密度の最大化を実施し,回路ノイズ(電気ノイズ)の最大28%低減(同社従来64列装置比)している。
2.AIDR 3D Enhanced
高画質と低被ばくというトレードオフを解消させるため,画像ノイズで最大50%,被ばく線量で最大75%の低減効果を発揮するAIDR 3Dがさらに進化した。純生データベース処理プロセスでのNPSモデルの搭載や,各種パラメータの改良により,コントラスト差の少ない領域でのノイズやストリークアーチファクトのさらなる低減を実現する。また,画像粒状性の改善,空間分解能の劣化を抑えることができる。
3.SEMAR(シーマー):Single Energy Metal Artifact Reduction
体内に挿入された金属などのX線高吸収体付近では,X線のフォトン不足が主原因となる,シャワー状アーチファクトや広範囲のCT 値低下が発生し,画質低下をきたす。SEMARは逐次近似再構成を応用した画像再構成技術で,金属などに起因するアーチファクト成分のノイズ除去処理を繰り返し行うことで,これらのアーチファクトを低減する。
一般的に使用されるヘリカルスキャンにも対応し,広範囲撮影やルーチン検査含めて,さまざまな検査で使用することが可能。
4.新コンソールシステム
Aquilion PRIMEは,施設の設置環境に柔軟に対応できるよう検査室の最小設置スペース14.8m2(注2)を実現している。今回コンソールシステムを一新することにより,操作室に設置するユニットを小型化した。これにより,ユニットの卓上への設置も可能となり,検査室のみならず,操作室においての省スペース化や作業スペースの拡張を実現する。
(注1)Aquilion PRIMEは2010年に販売開始,2013年にフルモデルチェンジしている。
(注2)施設のCT室や運用形態に合わせて最適設置プラニングを行う。
●問い合わせ先
東芝メディカルシステムズ(株)
広報室
TEL 0287-26-5100
http://www.toshiba-medical.co.jp